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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
連れ込まれた部屋の中で編
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ルにウインクする。
アーベルは決まり悪そうな顔をしていた。
「お嬢さんがたにお願いがあるのだが」
「何でしょう、ジンク様」
「今つれている王と、しばらく話がしたいのだが」
「!」
アーベルを連れてきた、少女達はジンクに視線を移す。
「ああ、心配はいらないよ。
私には、既に相手がいるから。
人の恋路を邪魔するつもりはないよ」
「わかりました」
「失礼します」
貴族の娘達はおとなしく帰っていった。
2 まだ、掛け金が制限されていなかった。
私は、貴族の一人娘でした。
祖父はロマリアから南に有る、ネアポリの町で優雅に暮らしていたそうです。
しかし、40年ほど前にネアポリの町はモンスターの襲撃を受け、祖父は死亡しました。
祖母は、幼い父親を連れてロマリアに避難したそうですが、ロマリアにたどり着くと、逃げる途中に受けた傷が原因で亡くなりました。
私の父は、ロマリアにある別荘で静かに暮らしていました。
やがて、同じネアポリから避難した母親と結婚して私が産まれました。
産まれた私は、ロマリアの家で、貴族の娘として静かに暮らしていました。
たまに、パーティに参加することがありましたが、普段は家で執事に勉強を教わりながら暮らしていました。
幸せな日々でした。
私が7歳の時でした。
私の家が火事で焼け、両親を失いました。
私は、執事に連れられて何とか逃げ出すことができましたが、執事も高齢だったことから、しばらくして息を引き取りました。
私は貴族の娘でしたが、元の領土がモンスターに略奪されていることと、私が女で幼かったことから、家は潰されました。
後で調べたところ、前の財務大臣が全てを仕組んだことを知りました。
私は、頼る者がないため、孤児院に引き取られましたが、子どもを売る組織が孤児院の背後に有ることを知り、孤児院から逃げ出しました。
私が逃げ出した日から、自分が女であることを、知られないようにしながら生きることになりました。
私が12歳の時です。
私は、生活の糧を得るために、何とかスリのまねごとが出来るようになりました。
当然、見つかると命の保証が無いので、闘技場で稼いで気を許している人を中心に狙いました。
そうやって、毎日をなんとか過ごしていました。
「あやしいかげAが6.7倍でBが6.5倍、Cが6.3倍か」
今日も、ひとりおいしい獲物を見つけることが出来ました。
今日の獲物となる少年は、予想に集中して、周囲の状況に気を遣っていないようです。
自分とあまり年齢が変わらない少年は、楽しそうな表情で次の試合の掛け率を眺めながら予想を立てていました。
少年の服装は、派手さはありませんでしたが、生地が薄く独特の光沢を示していたことから、貴族、
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