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外伝 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
ウエイイ開放作戦での演説
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のある戦いとなる。
なぜならば、ウエイイに挑む戦士達を、心おきなく送ることが出来るのも、ウエイイを開放した戦士達をにこやかに迎え入れることが出来るのも、諸君にしか出来ないことなのだから。
諸君。
私は、諸君を信頼している。
諸君が最強の戦士であることを。
諸君。
私は、諸君に期待している。
諸君が死ぬことなくこの戦いを終わらせることを。
諸君。
私は、諸君を確信している。
諸君がロマリアを防衛し、ウエイイを攻略した戦士達を笑いながら出迎えることを。
では行こう、諸君。
栄光を知る、ロマリアの軍旗と共に。
我々の先祖が、ロマリアの軍旗と共に見守っている。
我々の神々が、ロマリアの軍旗のそばで力を与えてくれている。
では行こう、諸君。
ロマリアの栄光のために!
ロマリアの未来のために!」
目の前の兵士達は、紙を持たずに常に兵士を眺めながら話をする王様に感激し、大きな歓声を上げながら、整然と部隊が進軍していった。
「原稿も読まずに演説するとはすごいですね」
珍しく、ジンクは少年を絶賛した。
「魔法の力なのだけどね」
少年はきまりがわるそうに答える。
「魔法?」
ジンクは、しばらく考える。
「噂には聞いていましたが、新魔法ですか」
「そこまで、すごくはないけどね」
少年は、昔勇者に教えた魔法について説明する。
「「しゃべりだす」ですか」
「汎用呪文なので、MPさえあれば、誰でも使えるよ」
少年は苦笑していた。
「卑怯な気もしますが、まあいいです」
ジンクも苦笑していた。
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