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やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第三章
ようやく彼らはクッキーを作り始める。
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作るの結構得意なんだよね♪ だから諦めないでやってみない?」
 と、言い放った。
 そうすると、また三人はうへぇっ、というような顔をした。
 比企谷に至っては「嘘つくなよ...」と呟いている。...失礼な! 本当にクッキーを作るのは得意だよ! ―え? みんな、信じてくれないの? ...うっわぁー、揃いも揃って人間不信か。かわいそうに...。本当にご愁傷様です。
 それにしたって何時(いつ)まで嫌そうな顔してんだコイツら。
「なら比企谷の意見も聞こうじゃないか」
 この教室、酸素薄くないか? すごく息苦しいんだが...。耐えかねて比企谷に話を振ってしまったよ。この息苦しさからすると多分イ○トが登ったキリマンジャロの山頂くらいの酸素濃度なんじゃないか? ここ。
 それとイモ○が撮影中に不幸な事故に遭ってしまわないか個人的には心配。...超どうでもよくない。

「え?あ、俺かぁ? いや、俺はだな、別に変だとかキャラじゃないとか
似合わないとか柄でもないとかそういうことが言いたいんじゃなくてな、純粋に興味がねぇんだ」
 比企谷は最初、俺の突然の振りに動揺しながらもハキハキと答えた。...とりあえずキャラとか言うのやめようぜ?
「どっちもひどいや!」
 バンッと机を叩いて由比ヶ浜さんは身を乗り出す。
「そこの人とヒッキーマジありえない! あー、腹立ってきた。あたし、やればできる子なんだからねっ!」
 ありえない? ...一体誰が証明した。...フッハッハハハ...、実に面白い...!―っじゃなくて!
「いや、自分で言っちゃうんだ」
 なんか、色々かわいそうな子だ。
「確かにそれは自分で言うことじゃねぇぞ。母ちゃんとかがしみじみ潤んだ目でこっちを見ながら言うもんだ。『あんたもやればできる子だと思ってたんだけどねぇ...』みたいな感じで」
「あんたのママもう諦めちゃってるじゃん!」
「妥当な判断ね」
「母ちゃんとかってことは...父ちゃんとかもあったな?」
 比企谷。あんまし自虐ネタはよせ。雪ノ下こそ納得して頷いてるけど由比ヶ浜は泣いてる。
 ...ほっとかせろ。柄にもなく気ぃ遣うだろうが。

「はぁ...、でもな比企谷」
「...あん。どうした桐山?」
 どうした桐山? ...という言葉の「桐山」のあとについた「?」が俺の名前が合っているか不安だったのでつけたものなのか、俺は不安だ。
 不安とある確信を持って俺は比企谷の方に向かって小さな声で囁く。
「由比ヶ浜さんのエプロン姿は興味あるだろ? ...あわよくば雪ノ下さんの姿もだけど...。いつか言ってなかったけ? 「制服にエプロンこそ至高! 裸エプロンが一番と言うのはおっさんだけだ! ...と、思う」とか何とか言ってた気がするんだけど...。―なぁ、これっても
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