第三章
ようやく彼らはクッキーを作り始める。
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をきゅっと握りしめてずり落ちろぉ!...じゃなくて、ゲフンゲフン。きゅっと握りしめて胸...いや肩をふるふると震わせている。
「あ、あははー、へ、変だよねー。あたしみたいなのが手作りクッキーとかなに乙女ってんだよってかんじだよね。...ごめん、雪ノ下さん、やっぱいいや」
「あなたがそう言うのなら私は別に構わないのだけれど...。ーああ、この男のことは気にしなくてもいいわ。人権はないから強制的に手伝わせるし。...あと、そこの体が薄いのは人ではないから」
まさか人権どころか人であることを否定されるなんて! あと体は薄くないから! ...薄いのは影だけだよね? なに、俺透けてんの? ...え、やだ。どうしよう...。それと俺の今の人間ヒエラルキーはこの通りっ☆
比企谷八幡 >道端の犬のふん>俺=ダニ>癌
...ふぅ、良かった。まだ癌には勝ってる...。あれ?これ人間ヒエラルキーじゃなくね?
俺がやっぱ俺、人じゃないんだ...。と思っていると由比ヶ浜さんが雪ノ下に向けて言った。
「いやーいいのいいの! だって、あたしに似合わないし、おかしいよ...。優美子とか姫菜とかにも聞いたんだけどさ、そんなの流行んないって」
『ちょっと待って』
「「「...?」」」
俺の不快な声に三人が振り向く。特に比企谷は「急になんだ!?」と目を大きく開いて驚きをあらわにしていた。
皆が聞いてくれるみたいだからさっさと言ってしまおう。
『《由比ヶ浜さん。逆に聞くけど.....なら、君に似合うことって、何?》』
「...っ?」
『《他人の事ばっか気にしてさ、結局、自分を押し殺してるんだ。...君は凶悪な人殺しだよ。...そうだ、君は他人に合わせて、皆とお似合いのビッチらしい君は自分らしさなんて失って、そこら辺にいっぱいあるゴミと同価値な方法で気になる男子にしてあげればいいさ。...どんなに醜い君の行動でも僕ら奉仕部は拒絶なんかしないよ? 惨めで個性も皆無な君のような何かに似たモノのために一生懸命手伝いをしよう。奉仕部はそれが正しいとは言えなくても律儀に活動をするはずだ。【...だって君のためになるんだからっ♪ 】》』
俺がとびっきりの明るい笑顔でそう言い放つと三人はうなだれてしまった。
「それとクッキーを作って渡してあげるのは変じゃないよ。世の中にいるかもしれない、ずっと好きだった男の子に下手っぴだけど一生懸命練習して作ったクッキーをあげようと考えてる純粋な女の子に謝って?」
俺が最後にそう言うと、三人はうへぇ、と顔をしかめた。
え、俺何か変なこと言った?
...言ってないよね? だと思った♪ ...そう俺は自分勝手に自己完結して、
「でもさー、実は俺。クッキー
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