第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第23話:どうして権力や財力を持った親というのは、娘の結婚相手を勝手に決めたがるのだろうか?
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」
「リュ、リュカぁ…そんな事言わないで、この国を救う為に手を貸してちょうだい」
瞳を潤ませたアリーナが、俺の顔を覗き込み懇願する…
またアリーナに泣かれるのも嫌だな…
それに国が混乱し、最も早い段階で不幸になるのは女子供と言った力のない者達だ…
特にジュディーの様な美女は不男共に最初に狙われる。
う〜ん…知らなきゃ放っておけたけど、知っちゃったら放っておくのは嫌だなぁ…
昔のラインハットやサマンオサの様に、悲しい時代は見たくないなぁ…
リュカSIDE END
(エンドール周辺)
ブライSIDE
考えを改めなければならないだろう…
ワシもクリフトも…いやサントハイムの者全てが、最強ではないにしろ姫様はかなりの強者だと考えていた。
しかし…エンドールの武術大会予選を見て、その考えが間違っている事に気付かされた。
予選であるにも拘わらず、その激闘は予測を遙かに超え唖然とさせられた!
リュカが、『あ…このレベルじゃ、アリーナに勝ち目は無いなぁ…』と呟いたのだが、反論する事が出来なかった。普段なら姫様を愚弄したと怒鳴るのだが、ワシもクリフトも全く同じ気持ち…姫様さえ青ざめていた程だ。
姫様とリュカは、この国の将来を憂いで優勝への努力を誓っていたのに…
ワシは当初、隣国に恩を売る為にこの大会で優勝する事を希望したのだ。
だからワシ個人は“ムリ”と諦める事も出来るのだが、姫様には逃げ道が無くなり…それに協力するリュカが、途中放棄の発言すら許さない状況にしてしまっている。
今、ワシの目の前で姫様がボロボロになっている…
エンドール周辺のモンスター相手に、たったお一人で戦いボロボロになっている。
援護したい…お守りしたいと思っても、リュカがそれを許さない。
姫様を鍛える為の修業の邪魔を奴が許さない。
視界の悪い森の中で、リュカは大声で歌い続ける…
すると何処からともなくモンスターが近付き、姫様に攻撃を仕掛けてくるのだ。
クリフトは姫様の側で『スカラ』を唱え援護を許されているが、ワシはリュカの近くで待機を命じられている。
クリフトの奴には『アリーナ様危険でスカラ』とか『ムリをされては困りまスカラ』等、試合で使えるイカサマの練習をさせている。
具体的に言うと、セコンドとして側に着ける我々が、姫様を心配するフリ(勿論本心から心配している)をして“スカラ”の魔法を言葉の語尾に付けて援護する作戦だ。
良う思い付くものだ…
何でも、リュカが幼き頃に強制労働をさせられていた時期があり、その時に周囲の仲間を助ける為に思い付いた作戦じゃと言う。
どんな人生を送っておるのじゃ?
ワシには周囲を欺ける魔法が無く、ただ黙って見ているしか出来ない。
実質
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