ナツキ・エンドーと白い女神
考古学者タイチ・ツブキ
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木の文明。侵略が盛んに行われる世界でぶつかり合って生き残るのは……?」
ここまで言えばもう全ての生徒が気付いたみたいだ。
「そう、数々の英雄が生まれた侵略の時代の中で、白い女神の宗教はその木の遺跡と共に滅びた。私はそう思うがね?」
正確には木造の文明はその神の生き残り合戦の中であらかた滅びていると思う。
と、言おうとしたところででチャイムが鳴る。何だか非常に残念だ。そもそも俺の授業は90分では収まらんのだ。
「さて、今日の授業もこれで終わり。最後に君達への宿題だ。今日話したドナウ河の文明について、君達流の仮説を立ててきてくれ。突飛な発想でも異端でも良い。まだ君達は学生なんだ。学会から弾かれるなんて事のない今のうちに、その柔軟な思考を充分に活用してくれよ?」
期待を込めてそう言ってから教壇を降りようとしたが、そこで大事な事を言い忘れている事を思い出した。
「おっと忘れる所だった。来週と再来週の講義は休講だ。私はしばらく個人で発掘調査を行うつもりなので、質問等は准教授のグリーン先生にするように」
そう言い残し、俺は沢山の資料を持って部屋を出た。
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