暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic1-Bたとえ再び君たちに逢えるのだとしても〜Wheel of FortunE〜
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フを退けなければならない。
「・・・・判りました。それでは出口を第97管理外世界・地球、日本は海鳴市にします」
「マリア。ありがとう」
別れる前に礼を言っておく。マリアが居てくれるからこそ、私はこの世界に訪れることが出来、“エグリゴリ”に負けたとしてもこうして生きていることが出来ている。マリアは「御武運を」と凛とした表情で送り出してくれた。
「・・・・ああ、この潮の香り・・・懐かしいな」
位相空間より抜け、私が降り立った街はとても懐かしき海鳴市。海鳴市は海に隣接する街だ。あまりにも懐かしい空気に目の奥がジーンと熱くなる。耐えきれずに流れた涙を袖で拭い、目前に広がる海を背に歩き出す。ここは海鳴臨海公園だ。フェイトとアルフと出逢った、思い出深い場所。
「・・・っと、服を変えないと怪しまれるな」
いま私が着ているのはアースガルドの軍服であり、魔術戦用の衣服・戦闘甲冑。黒いハイネックの長衣にインバネスコートにズボンに編上げのブーツ。サイズは体に合わせて子供用。とは言え、少々この格好は怪しいか・・・?
「我が手に携えしは確かなる幻想」
周囲に人が居ないことを確認し、創生結界へアクセスするための呪文を詠唱する。アクセスしたのは複製、結界内に取り込んだ物を貯蔵する“神々の宝庫ブレイザブリク”。子供っぽい服を取り出そうとするが、子供らしさなんて“テスタメント”になる以前から持ち合わせていないから、いつも服選びで苦労する。
ふと脳裏を過ぎるのは、子供は風の子、という言葉。薄着にすれば子供っぽいか・・・? 散々悩んだ結果、選択したのは黒の半袖のTシャツで、背面には私を象徴する十字架のイラスト。それに灰色のパーカ。背にはTシャツと同じ十字架のイラストが描かれている。下はミリタリーハーフパンツ。裾が短いから子供っぽいだろう・・・違うか?
「とりあえずはこれでいいか。さて、と。ジュエルシードはまだばら撒かれていないのか・・・?」
魔力探査を海鳴臨海公園全域に行う。反応はなし。どうやらまだのようだ。では次。衣食住問題。サクサク見つけることが出来ればいいが、そうでないならホームレス生活。衣は魔道でどうとでもなるか。住も大して問題じゃないか。大戦時は野宿とか当たり前だったし、ほとんどの契約時もまともな生活などしなかったし。食は・・・あ、これも“ブレイザブリク”の保管庫から調達すればいいのか。
「・・・って、馬鹿か。ただでさえ少なくなった魔力をいたずらに消費してどうする」
あれほど魔力激減に悩んでいたのに、海鳴市に降り立った瞬間に忘れるとか。どれだけ浮かれているんだ私は。食は山菜取りや釣りで賄えばいい。自給自足のサバイバル生活、上等だ。衣だけは魔力を使って、“ブレイザブリク”から調達。住は野宿で十分!
「そ
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