暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic1-Bたとえ再び君たちに逢えるのだとしても〜Wheel of FortunE〜
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あの、ルシリオン様のお体の事について説明させていただきますが・・・」
「あ、ああ。よろしく頼む」
マリアから説明された、今の私の現状。神意の玉座に座す、オリジナルの
ルシリオン
(
わたし
)
の精神の限界についてはもう理解している。今の状況で消滅――死ぬことで召喚が解かれ、そこからの再召喚には耐えらえない程にボロボロだ。つまり私は絶対に死なないようにしなければならない。だが、今回はその死の一歩手前だったということだ。
聴けば私の体は頭部と胸部以外が消し飛んでいたそうだ。派手に潰してくれたものだよフィヨルツェン。そこまで傷ついた私を死なさずに再生するにはどうすればいいか。その答えこそがマリアの選択したもので、その結果が今の私の幼児化だ。
「――ルシリオン様を現世に留まらせるためには、ルシリオン様の体を構成している魔力の消費を抑えた上でお体を再生する必要があったのです。ですが元の姿に戻すとなるとその消費量は膨大で、オリジナルのルシリオン様の負担が大きいですから・・・」
「子供の体にすることで再生に必要な魔力の消費を抑えた、と」
「はい。私の干渉能力でもそれが限界でした。申し訳――」
「謝らなくていいぞ、マリア。こうして生かしてくれただけで最大級の感謝だよ。しかしこの体でエグリゴリと戦うとなると辛いな。それに、魔力の使用にも限界があるだろうし」
ざっと私に許された戦闘能力を確認する。魔力の最大出力がAAA−。泣きたくなった。これでは“堕天使エグリゴリ”に掠り傷1つとして付けられない。遭遇したら最後、確実にやられる。
「なあ、マリア」
「何でしょう? ルシリオン様」
「どうやったら元の姿に戻れるだろうか・・・?」
「気長に成長するのを待つしかないかと。今のルシリオン様は普通の人と変わらないので」
「気長にって・・・」
その場に崩れ落ち、四つん這いになってしまう。そんなに待っていられない。が、“エグリゴリ”救済を急いてミスして散るのは御免だ。ここは成長するのを待つしかない・・・のか? 本当に? 思考をフルに回転させて、この姿でも十二分に戦える術を捻りだそうとするが・・・。
(ダメだ・・・。どうやってもあの子たちの魔道には届かない・・・!)
歯を噛みしめ、両手を握り拳にして、己の無力さと不甲斐無さに叫びたくなるのを耐える。そんな時、マリアが片膝をつき、私の目の前に右手を差し出してきた。顔を上げ、マリアの手、そして顔へと視線を移していく。彼女は真っ直ぐ私の目を見詰め、
「成長を促進することは出来ませんが、ただ1つ、そのお体のままでもエグリゴリと戦える術があります」
闇に捕らわれそうになっていた私に、一筋の光を差し込んできてくれた。
「それは一体・・・!?」
「ルシ
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