7.海の青は空の青なんでしょうか
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っているのかと思ったが、なのはの視線は別のほう、のびのびと大海原を泳いでいる親友二人へと向けられていた。
「なのは泳げないものな」
「うん。いいなー、アリサちゃんとすずかちゃん。楽しそうだなー」
………………ま、こういうのも海に来た醍醐味だよね。
「よかろう。ならばお前の願い、我が叶えてしんぜよう」
「え?わ、わわっ!?」
浮き輪から降りてなのはの手を掴み、体から抜き取った浮き輪とまとめて二つ、ビーチ向けて投げ飛ばす。うまい具合にパラソルの天辺に乗っかった。
「ほれ、こうして手を持っててやるから、泳ぎの練習するぞ」
「…………いいの?」
「もちろん。さっさと泳げるようになって、アリサとすずかを驚かせてやろうぜ」
「……うん、うんっ!」
にかっと花が咲いたように笑うなのはに、俺も心からの笑みを返した。
結論から言うと、出来上がったなのはの泳ぎはあまりうまいものとはいえないものだった。
けれど水に顔をつけることがやっとだった彼女が、誰の手も借りずに十五メートル近く泳ぎきったことはその場にいた全員を大きく驚かせ、そして声高らかに彼女は賞賛された。
よくがんばったな、なのは。
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