アインクラッド編
その気持ちの名は――――
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えずとも6人とも男性のはずなのに2人ずつ寝袋に入っていないというだけで本当は違和感があるのだ。
やはりキリトが男性であると思っている周りのプレイヤーに違和感を覚えさせないためには2人ずつ寝袋に入るしかない。
その結論に至った男性陣はまたしても固まった。
今度の問題は誰がキリトと寝るか、だ。
キリトは「わたしのわがままだから、そっちで好きに決めてくれ」、とのこと。
正直、キリトに指名してもらう方がマシだったかもしれない。
アスカも、そしておそらく〈月夜の黒猫団〉の面々も年齢はそう大して変わらないはずだ。
隠さずに言えば、異性に興味が全く無いと断言はできない。
しかし、こんな状況で寝られるようなほど場慣れしている奴もいるはずもない。
女の子と一緒に寝られるぜ、などとテンションを上げられるわけもなく――――ジャンケンで負けた者となった。
30分経った今でもラストバトルでグーを出したことが悔やまれ、パーを出して拳を天高く掲げていたダッカーの姿が思い出させる。
「まあ、アスカなら大丈夫でしょ」と、何か褒められているのか馬鹿にされているのかも分からない励ましの言葉を4人から贈られた。
キリトもキリトで、「まあ、アスカなら問題ないだろ」と、同じようなことを言っていた。
まあ、キリトもこの状況で寝られるようでは無いみたいだが。
――――と、そんなわけで。
アスカはキリトと同じ寝袋で寝るハメになっているわけである。
微かなモンスターの足音と、寝息が聞こえるだけで、ほぼ完全なる静寂が辺りと包んでいる。
そんな中、隣で寝ているキリトの動く音だけがやけにはっきりと聞こえる。
背中合わせで寝ているため表情は確認できないが、アスカ同様に眠りにつけていなかったのだろう。
「アスカも眠れない?」
と、小声で訊ねてきた。
どうやら先ほどの溜息を聞かれていたらしい。
ケイタ達の睡眠を邪魔しないために小声で答える。
「・・・・こんな状況でスヤスヤ寝れる奴がいるなら代わってもらってるよ」
「それもそうだな・・・・・・」
そこで少しだけ笑った後、声のトーンが下がる。
「・・・・・・悪い。わたしのせいで、こんなことになって」
アスカの予想通り、キリトの口から出たのは謝罪だった。
「気にするな・・・・・・って、眠れてない状況で言っても気休めにならないか・・・・。でもまあ、こっちは第1層からクラインさん達と協力して色々苦労してきたんだ。今更謝られてもな」
「うぐっ・・・・はい、大変助かっておりますよ・・・・・・でもわたしだって別に正体を明かしたくて明かしたわけじゃ・・・・そもそも、第1層でバレたのは、アスカを助けるために攻撃を受けたせいじゃん」
そういえば、とキリトが
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