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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
幻影急襲
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連絡を取っているCAさん。

「すいません!」

「あ……大丈夫よ。すぐ静かになるから席で大人しく待っていてね」

 私が不安な乗客だと思ったのでしょう。CAさんは受話器から耳を離して蒼い顔をしながらも笑顔を作って見せてくれます。すごい人たちですね。でも今はそれに感心してる場合ではないんです。

「機長さんと話をさせてください!」

「え? だ、ダメよお嬢さん。それはダメって決まりなの」

 ああ、もう!

「私はオーストラリアの代表候補生、カルラ・カストです! 急いで!」

「へ? あ、あなたが? 代表候補生?」

「とにかく機長に繋いでください!」

「は、はい!」

 私の気迫に押されたのか、CAさんが何か話した後受話器を渡してくれました。

「機長さんですか!?」

『ああ、だが君は本当に候補生なのか? その証拠がない状態ではやみくもに情報は教えられない』

 受話器の向こう側から聞こえた声は明らかに疑う声です。普通こんな都合よくISに襲われて候補生が乗っている、なんてことありませんからね。疑って当然なんですが……

「ISが右のエンジン2つを撃った。それだけで十分状況は把握できてるつもりです」

『むう……で、候補生の君はどうするつもりかね』

「ファーストクラスのドアを開けてください。私が抑えます」

『何?』

 私の提案に機長の声が上ずります。

「この状況で乗客全員が助かるにはこれしかありません。専用機もありますしそれが一番可能性が高いです」

『一つ訂正させてもらってもいいかな?』

「へ?」

 訂正? 私の提案に何かまずいところでも……いえ、まずいところしかないんですけど現状これしか……

『私には乗務員乗客全員を無事に送り届ける義務がある』

「はい、ですから……」

『君もその一人だということを忘れないでもらいたい』

「あ……」

 機長さんの優しそうな声が私の耳に響きました。参っちゃいますね。IS持っている私が心配されるなんて。ありがとうございます。

『だが……君の案に乗る以外にここを切り抜けられるとも思えない。いいだろう。近くのCAに代わってくれ』

「ご協力を感謝します。機長」

私はそう言うと隣にいるCAさんに再び受話器を渡します。CAさんは恐る恐る私の手から受話器を受け取ると再び機長と何かを会話してから少しだけ驚いた後、決意を込めた目をして頷きました。
 CAさんは受話器を置くと私の方を振り向く。

「こっちに来て」

 案内されたのはCAさんたちが食事の準備などをする場所。そこは他のお客さんたちからは遠く、しかも人は全員出払っています。そして通路には防犯用なのか鉄製の扉、目の前には乗
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