ファントム・バレット編
ファストバレット
銃の世界
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び交う世界に飛び立った。
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このゲームを始めて3ヶ月ほど。きっかけは、単純に銃での戦闘に興味があったからだ。決して『昔の血が騒いだ』とかそんな恐ろしい理由では……なくもないが。
ただ、プレイ時間はあまり多くない。あくまでもVRゲームはALO主体で、時たまGGOという具合だ。
よって、親しい友人と言えば馴染みのプレイヤーが経営する武器屋ぐらいなものだ。
で、そのプレイヤーというのが―――、
「おめえはこの世界に酒を飲みに来ているのか、ハンニャ……」
「旦那ぁ、コッチじゃ俺ぁ、『アルマ』だって……。まぁ、いいけどよ」
ALOで最初に会ったプレイヤーのハンニャだったりする。奇しくもコッチで最初に仲良くなったのもコイツだった。運命とは因果なものだ。
「キリ坊も来てんのか。そんなに気になるかね《死銃》は?」
「お役人さんは大層ご執心だ。まあ、5割り方うん臭いが……。で、どうよ?」
ハンニャのこの世界での職種は《武器屋》ではあるが、同時に一流の《偵察兵》であり、《情報屋》だ。
ハンニャはぐぃ、と酒を飲み干すと、やや真剣な顔つきになって話始めた。
「つっても、旦那が知っている事とほぼ被ると思うがな。……とりまゼクとたらこはGGOにここ1ヶ月ほどインしてねぇ。やつらのスコードロンから聞いた話からコレはマジだ。リアルで調べた結果も予想通り……お2人さんはお陀仏している」
リアルでその調査能力があるのは彼の謎を深めるばかりだったが、今はそれを掘り下げている場合ではないので、突っ込まない。
「んで《死銃》、もしくは《デス・ガン》ていうのもどうやらキャラネームじゃない。噂や旦那の話を手掛かりに調べていったら、外見が一致するプレイヤーは居なかった。ということから普段は違う姿か、ソロプレイヤーというのも推測できる」
「だろうな。しかし、キャラネームも分からんとなると厄介だな……」
「悪いな。こんなとこでいいか?」
「十分だ」
ハンニャの調査能力は彼の《鼠》に匹敵、あるいは凌駕する。正確性も同様だ。
「じゃ、そろそろ行くわ」
「おう。またご贔屓に」
ハンニャの店を出るとアルゲートにも負けない入り組んだ路地を少し小走り気味に駆け抜ける。初期キャラクターの出現位置までは大した距離ではないので、1分程でたどり着ける。GGOにログインしてからまだ5分程なので、キリトもまだ待ち飽きてはいない、はずだ。
だが、このハンニャの店がある裏路地にはある仕掛けがあった。
「やれやれ……」
ザッ、という音をたてて20人程のガラの悪いプレイヤー達が俺を取り囲んだ。
《ス
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