確かに約束しました
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プレイヤーは転移門のある圏内に入れない。
階層を移動するにはボス部屋を通るか転移結晶使って移動するしかない。
アルゴとアスナはその縛りを最大限に利用し、犯罪防止コードが適用されない小さな村では、
個別の空間に飛ばされるクエストを受けて、他のプレイヤーが侵入出来ない様にしてやり過ごしたり。
『明日は早くから迷宮区に篭るから』と言いながら、夜遅くまでお喋りにつき合わせて時間を潰したり。
アイテムや装備を買出しに行く時も一人で行動させず、色々と理由を付けてクラディールの傍に誰かが居る状況を維持した。
その結果、クラディールがソロで行動し、一番襲い易かった狩場までの長距離行動が激減。
成功する筈だった襲撃はことごとく失敗に終わり、ザザは機嫌を悪くする一方だった。
それにレッドのメンバーだって何時も暇と言う訳ではない。
最初の頃は消費した転移結晶もレッドギルドが肩代わりしてくれたが今は違う。
失敗続きで参加するだけ損となれば、召集に集まらない者も増え始めた。
ボランティアではやってられない。元々好き勝手する為にレッドギルドに入ったのだ。
不満が大きくなり、一時は新しいレッドギルドを創設する話まで出始めた。
流石にギルドリーダーも自分のギルドで此処まで好き勝手されては放置できず、
クラディールはレッドギルド内の賞金首扱いとし、大規模な襲撃計画は破棄させた。
「だからこの部屋に居たんだ? 私が急に狩りへ行こうって呼ばれたりしたのも?」
「全部がそうって訳じゃないけど、何回かはあの人を引き止める理由に使わせて貰ってたわ……ごめんなさい」
「謝らなくて良いよ、私も一緒に狩が出来て凄く勉強になったし、レベルもたくさん上がってるし感謝しなきゃ」
サチはリズとアスナの絶妙なスイッチのタイミングなど、忘れ様にも忘れられない熱い感覚と共に目に焼き付いていた。
他にも回復ポーションを使う場面や、アスナが目の前の敵を無視して後方の敵から潰す作戦など、目を見張る物ばかりだ。
「…………しかし、あの馬鹿に直接問い質して置きたい事がいくつか有ったのだがナ」
「何か問題があったの?」
「うム、少し前から月夜の晩に飛翔するエルフや、とある階層のカフェテリアが閉店すると
巨大な白い花が現れると言う情報があってナ、最近になってあの馬鹿が関わっている事が判っタ」
「エルフに白い花? 何かのクエストかしら?」
「何か知らないカ?」
「私も聞いた事が無いよ」
「……そうか、飛翔するエルフ――――いや、妖精は複数の情報が寄せられていてナ、
金髪だったとか黒髪だったとか、青髪や赤髪、インプやケットシーだとか尻尾が生えてたとか、情報が錯綜していル」
「ダークエルフと見間違えたのかしら
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