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剣の丘に花は咲く 
第七章 銀の降臨祭
第二話 三匹がイク!!
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シロウさん少し休みましょう」

 シエスタたちが士郎の手を引っ張って向かう先は、部屋に設置されている大きめなベッド。振り払おうと思えば振り払えたが、士郎はただ苦笑いを浮かべるだけで抵抗することはなかった。どうしようかと背後に顔を向けると、スカロンも同じように苦笑を浮かべた顔で肩を竦めている。

「休むのはいいが、ちゃんと椅子もあるんだ。それを使ってもい――」
「それじゃあ、シロウにべったりくっつけないじゃ――」
「ベッドの方がいいんです。ほら、椅子だと固いじゃ――」

 ベッドに向かいながら口々に何かを言っていた士郎たちだったが、唐突にその口の動きが止まった。その理由はベッドの向こう側。士郎たちの視線の先にある、部屋に設置されている小部屋に通じるドアから出てきた者の姿を見たからであった。

 それは小さかった。
 それは白い肌を桃色に染め上げ、要所だけを黒い毛皮で隠していた。 
 それは桃色の髪を靡かせていた。
 それは、はしばみ色の瞳をとろんと蕩けさせていた。
 それは……。

「る、ルイズ?」
「なっ……ルイ、ズ?」
「み、ミス・ヴァリエール?」

 士郎たちが驚愕の声を上げる中、黒猫変身セットを身に付けたルイズが、覚束無い足取りで歩いてくる。酔っ払っているのか、ルイズの瞳は焦点があっておらず、頬と露わになった身体の肌が、髪と同じ、桃色に淡く色付いていた。ルイズはこくりこくりと揺らめいていた顔を、突如ピタリと動きを止めると、揺らめく瞳で士郎をじっと見つめていたかと思った瞬間。

「にゃ〜んっ!」
「んな?!」
「きゃ」
「あぅっ」

 鳴き声を上げながら士郎に飛びかかってきた。前触れもなく飛びかかってきた士郎を受け止めることが出来ず、士郎はルイズと共にベッドの上に転がる。シエスタとジェシカは、ルイズが士郎に飛びかかった勢いで弾かれ、ベッドではなく床の上に転がってしまった。素早く起き上がろうとした士郎の上に、それよりも早く起き上がったルイズは、すぐにマウントポジションが始まった。マウントを取ることに成功したルイズは、士郎の鍛えられた腹筋の上で丸くなると、首を伸ばし、士郎の首元に顔を埋める。

「ちょ、おい! ルイズお前何を!?」
「みゃんみゃん」
「みゃんみゃんじゃないだろう?! 一体どうしたって……あ、ちょ、ルイズ……えらく酒臭いんだが……」
「みゃ〜ん?」

 言っている意味がわからないと首を傾げるルイズの姿に、はあと溜め息を吐くと、ルイズが出て来た小部屋の中にいるものに対し、声を掛ける。

「どういう事だデルフ?」
「あ、相棒? な、なに、そんなに怒るもんじゃねえ」
「いいから説明し――うわっ! ちょ、何をするんだ!?」
「みゃんみゃん」

 突然首元を下で舐め上げられ
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