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第三十四話 世界樹へ
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三人がシルフ領のスイルベーンを飛び立ち数時間後が経った。
リーファは離れていく自分の領地を名残惜しそうに見ていたが隣を飛んでいたシュウとキリトの笑顔に促されたのか何時もの穏やかな表情を浮かべていた。どうやらリーファはシュウとキリトと一緒に居る事で安心と信頼を持つ事が出来ているみたいだった。
そして今現在では・・・
「はあああ!!!」
この世界の戦い方に慣れるために飛んでいる途中で見つけたトカゲの集団に戦いを挑んでいた。
キリトは二刀流を使いこなしていた筋力で大剣を振り回し大暴れしており、その勢いは止まる事知らない【獅子奮迅】と言う言葉が合っているだろう。そしてシュウは・・・
「You trash(散るが良い)・・・」
シュウは派手に動かずに一瞬の隙を突くように疾走居合いでムラマサの錆にしていた。
風のように疾く・・・そして雷のように力強い事を意味する【疾風迅雷】を思わせるような戦い方を見せていた。
二人の戦い方で大半の敵は殲滅出来ていたが当然万能ではないために数匹の取りこぼしがあったがそこを援護射撃でリーファがお得意の魔法矢で貫いていた。敵を完全に殲滅させた事を確認すると三人は一旦集まり、リーファから労いの言葉をかける。
「おつかれ〜」
「援護サンキュー」
「剣術もそうだが的確に援護してくれるから安心して前に出られるぜ。ありがとな、リーファ」
リーファは二人の笑顔混じりの感謝の言葉に嬉しそうな表情を浮かべ、少し顔を赤くしていた。そして先程の戦闘によって滞空時間のリミットが迫ってきたため一旦地面に降り立ち、羽を休める事にしたがどうやらここからは徒歩になるようだった。
「さて、ここからは空の旅はしばらくお預けよ」
「どうして?」
キリトがリーファに尋ねるがリーファは答えるようにとある山を指差した。その先には世界樹には劣るがかなりの高さがある山脈が連なっていた。
「あの山が見えるでしょ?あれが飛行限界高度よりも高いせいで、山越えには洞窟を抜けないといけないの。シルフ領からアルンへ向かう一番の難所らしいわ。あたしもここからは初めてなのよ」
「なるほどな。その洞窟ってのは長いのか?」
「かなり。でも途中に中立の鉱山都市があって、そこで休めるらしいけど。キリト君、シュウ君、今日はまだ時間大丈夫?」シュウがステータスの隣にあるリアルタイムを確認するとまだ大丈夫なのか答える。
「リアルじゃ、夜の7時って所か・・・俺はまだ大丈夫だ」
「俺も問題ないよ」
「そう、じゃもうちょっと頑張ろう。ここで一回【ローテ・アウト】しよっか」
「ロ、ローテ?」
聞きなれない言葉にキリトは首を傾げながら、今の言葉を復唱した。
「ああ、交代でログアウト休憩することだ
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