レベル5 でんげきせん
第1話 新たなる転入生!か?
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教室に到着した牧石は、入り口で立ちすくんでいた。
牧石が教室を訪れたのは、1学期の終業式以来ではあったが、自分の席がどこにあるか位は覚えている。
しかし、自分が座るはずのところに、見ず知らずの少年が座っていた。
牧石は、教室の入り口で少年を観察する。
どこにでもいるような、つんつんした黒髪の少年で、座っているので断定はできないが、牧石よりも少しだけ背が高いようだ。
牧石は、どこかで見たような顔だと思いながら、他のクラスの生徒を思い浮かべたが、該当する生徒の顔が浮かばない。
少年は、当たり前のようにその席に座り、夏休みにこなしたであろう課題を、机の上に置いていた。
牧石は、この生徒は誤って違うクラスであることに気づかないまま座っているのだろうと想像し、声をかけようとして近づいた。
「啓也!」
牧石は、背後から呼びかけられた声に反応し、振り返る。
そこには、大粒の汗を流しながらも、何事かを成し遂げた表情をした目黒がいた。
「目黒、……」
「啓也!」
目黒は目の前の牧石を無視し、牧石の席にいる少年に向かっていった。
「?」
牧石は、目黒の行動に疑問を感じながらも、視線を二人に移した。
「啓也、助かったよ」
目黒は両手に抱えた課題の束を少年に見せつける。
「別に。
大したことはしていない」
少年はどうでもいいような表情で、目黒に視線を移す。
「俺にとっては、重要なことだ。
啓也の助けがなければ、一日で仕事が終わることはなかった」
「君は、樫倉さんのことを忘れていないか?」
少年は目黒の近くに現れた女生徒に視線を移す。
「そ、そうよ、私に感謝しなさいよね」
目黒の近くに現れたのは、背の高い黒縁眼鏡をかけた三つ編みの樫倉だった。
「わかっているって、放課後喫茶店で一緒にお茶をする約束を忘れるほど、俺は不義理ではない」
クラスメイトの女子たちの間から、「やったね」という声が聞こえる。
牧石は、樫倉の人望に尊敬した。
「その言葉、聞き捨てなりませんわ、樫倉さん」
静かだが、澄み渡る言葉とともに、樫倉の前に現れたのは、金色の髪をなびかせながら、目黒に近づく滝山マリヤだった。
「マリヤ……」
「シュウ、よもや私との約束をお忘れでは、ないですよね?」
マリヤは、関西の人が持つ、独特のイントネーションでゆっくりと指摘する。
「あ、ああ、覚えている」
目黒は視線を少しだけ俯かせる。
「私の家で開催される、晩餐会に是非ともご参加くださいね」
滝山は、事実を周囲に知らせるかのように、周囲を見渡しながら目黒に確認させる。
「ああわかっている、マリヤ。
だが、俺には晩餐会にふさわしい服装など持っていないよ?」
「ご安心ください、シュ
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