第2話 サイランド再
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携帯端末から情報を呼び出すと、前作の7年前を舞台に、前作で未解明だった謎や、新しいキャラクターが登場していることを説明してくれた。
「フェゾ様は、相変わらず登場するようね」
「あれだけ、使いにくいキャラはごめんです」
牧石は、もうごめんだという風に右手を顔の前に出して、左右に振る。
「本作で、フェゾ様の真の姿が明らかになるそうよ」
「雪だるまではないのですか?」
牧石は、ミナコの言葉に対して、前作のエンディング内容を思い出しながら質問する。
「この店で、クリアした人の感想では、『コントローラーを持っていたら叩きつけたところだ!』という内容だそうよ」
「そうなんですか?
って、遊べるのですか、さっき調整があって時間がかかるという話でしたが?」
「あちらでの、内容よ」
ミナコは、一台のゲーム装置を指し示す。
装置には、「オミット版」、「超能力訓練用のゲームではありません」、「1ゲーム4,000円」という注意書きが大きく記載されている。
「ああ、オミット版ですね。
でも、あちらも結構難易度が高いと聞いていますが?」
「サイランドに来るゲーマーをなめない方がいいわ。
対人戦なら、あなたよりも上よ」
「でしょうね」
牧石は、素直にうなずいた。
牧石の能力では、相手の考えを読んだとしても、近接戦闘を主体として本能的に行動されたら、相手の行動を読む前に、簡単に負けるだろう。
「とにかく、本物の稼働はもうすこし先になるから、もうちょっとまっていてね」
「そうします」
牧石は、そこで帰ることにした。
牧石は学生である。
夏休みの課題を片づける必要があるのだ。
それから、しばらくたったある日、「『超魔召喚エピソード0』稼働しました」というメールが牧石に届いた。
当然、ミナコ個人ではなく、サイランド第7区支店の公式メールからである。
そして、牧石はサイランドからの公式メールと一緒に受け取った、もう一つのメール内容を眺めていた。
「明日、妹と遊んでやってくれないか」
という件名で、目黒が送信者であった。
牧石は目黒からのメールの内容を見て、ため息をつく。
要約すると、妹が夏休みに押し掛けてきたけれど、自分は毎日補習なので、相手をして欲しいとのことだった。
牧石は、
「妹の了解を取ったのか?」
といいう一文を送付すると、しばらくして帰ってきた返事は、
「なんとか説得した」
ということだった。
牧石は、
「それなら、問題ない」
と返事をし、明日に備えた。
「平日だが、人が多いな……」
牧石は、前回遊園地に行こうとしていた時に使った待ち合わせ場所にいた。
牧石は、結局あの日は遊園地に行くことができなかったことを思い出した。
牧石
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