第6話 読むこと
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そうな表情で鍋を食べ始め、
ハイペースで鍋を完食する。
「ごちそうさまでした」
「……」
牧石は、満足感と作ってくれた小早川さんに感謝の気持ちをこめて宣言するが、小早川さんの表情はさえない。
小早川は、自分の心を牧石に読まれたのかと緊張していたからだ。
そのことを知らない牧石は、
「?」
と、困惑した表情で視線を小早川に向けていたが、
「ごめんなさい、小早川さん!」
「!」
小早川は、また自分の考えを読まれたと思って緊張する。
「たしか、カレー鍋にはシメの一品がありましたよね?」
牧石は、空になった鍋の底を小早川に見せる。
「うどんとか、雑炊とかリゾットとかですよね」
「え、ええ、チーズを入れた雑炊を準備していたわ……」
小早川は、つまりながらも安心した表情で牧石の質問に答えた。
小早川は、自分の考えを超能力で読まれた訳ではないと少し安心する。
そのような事情を知らない牧石は、小早川の表情に疑問を感じたが、素直に
「?
あまりに美味しかったので、調子に乗って食べました。
ごめんなさい」
と謝った。
「いいわよ、喜んでもらったのだから。
また、今度作ってあげるわよ」
「お願いします」
牧石は頭を下げてから、満足そうに部屋へと戻っていった。
「美味しい夕食を食べたことだし、サイコメトリーの能力も確認できたし、良かった良かった」
牧石は自室に戻ると、満足な表情を浮かべていた。
あとは、明日の終業式に真相を確かめる。
牧石は、プランが完成したことを確信し、眠りについた。
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