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とある誤解の超能力者(マインドシーカー)
第5話 勉強会
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格はない!」
「議論に参加する資格がないのなら、帰ってもかまわないだろう?」
という事になり、サイキックシティが入札や選挙の時に使用する対超能力用くじを使用することになった。

今日は、そのくじ引きの日であり、生徒会が講堂を準備して多くの観客を集めていた。
この学校の生徒会活動は、こんなもので良いのだろうか?

「予備抽選と本抽選の2回抽選がある。
課外活動と認められなければ、絶対休んでいた」
というのが、昼食時に聞いた福西の感想である。
「まあ、そうだろうな」
牧石は、福西と迫川を目の前にして素直な感想を述べた。
目黒は、会場設営プロデューサーとして、講堂でイベントの最終確認を行っていたので、ここにはいない。
まったく、目黒は何をやっているのだ、何を。
「今の時間だと、最終リハーサルを通しで行って、問題がないか確認していることだろうね」
福西は、あいもかわらず自分の知りたいこととはズレた答えを返してくれた。


ちなみに、牧石自身はいまだに滝山の姿を見かけたことはない。
滝山の教室が、牧石の教室と階が違うこともある。
牧石は昼を食堂で済ませるのに比べて、滝山は教室で弁当を食べていた。
牧石が、福西に頼めば写真データをみさせてくれるかもしれないが、頼んだことはない。



「……牧石君、準備は良いかしら?」
牧石は考えごとに夢中で、目の前にいる樫倉委員長に気づくのが遅れていた。
牧石は、机の上に何も無いことに気がつくと、慌てて机の中から、教科書を探す。
「あれ?」
今度は、鞄の中を確認するが、物理の教科書が見つからない。
「あれ、あれ?」
「何を探しているのかな?」
樫倉は静かに牧石に声をかける。
「物理の教科書を……」
「目の前にあるわよ」
「そんな、……あった」
牧石の目の前にはいつの間にか、物理の教科書が置いてあった。
「……」
おかしい、先ほどまで何も無かったのに。
最近妙に疲れが出ることが多くなったり、よく物にぶつかったりする事が多くなった。
それでも、目の前の教科書が見えないというのは異常である。
後で、磯嶋先生に相談した方がいいかもしれない。
それにしても……
信じられない表情をしている牧石に、樫倉が声を出す。

「牧石君、準備は良いかしら?」
樫倉の言葉は先ほどと同じ言葉が繰り返されたが、最初の言葉よりも、切れ味が鋭くなっている。
「……待たせたかな?」
牧石は、樫倉の表情を確認しながら答える。
樫倉の表情は、冷たい。
ひょっとして、かなり待たせてしまったのではないだろうか。
「ええ、それなりに」
樫倉は、努めて冷静な表情で教えてくれた。
かなり、待たせたようだ。
「ごめんなさい」
牧石は素直にあやまった。

「時間がないから、始
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