第2話 力の可能性
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ートさせることで水力発電を行うことぐらいだった。
「最後に透視能力だけど、まあ使い道はわかるわよね?」
磯嶋は、牧石にいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「ええ、スクラッチカードの当たり部分だけを削るのですね、わかります」
牧石は、あらかじめ用意していた答えを回答した。
「そうじゃなくて、もっと男の妄想やロマンを満たすような使い道よ!」
「自動車の内部構造を透視するのですね。
確かに自動車は男の妄想やロマンが詰まっているかもしれません」
牧石は、少し考えてから答えた。
「違う、違う!
たとえば温泉で透視能力を使うと言えば、わかるでしょ?」
「……ああ、温泉ですね、わかりました。
温泉タマゴの中身を透視して、お好みの堅さに……」
牧石は、頭をフル回転して、与えられた問題に対する答えを口にした。
「ええい、覗きよ覗き。
さっさと答えないと話が進まないの」
「ええっと、どれも覗いていますけど」
牧石は、磯嶋のいらだちに冷静に反論した。
「もういい。
話をつづける!」
磯嶋は高らかに宣言した。
「超能力が認められてから、最初に進められたテーマは、何だったか覚えているか?」
「対超能力の開発です」
「よろしい、さすがわが生徒ね。
そして、最初に実用化された商品が何か知っている?」
「なんですか?」
すぐに、牧石は聞き返した。
「話の流れを読みなさい!
まあ良いわ、答えは透視防止用の下着よ」
「へえ、そうなのですか」
牧石は感心する。
確かに、透視能力を使用すれば上着だけではなくて、下着まで透視することは出来るだろう。
それは、多くの人にとって避けたい問題である。
磯嶋は、白衣から、一枚の布切れを取り出す。
「これを見てください。
丸に斜線を引いた中に、目が描かれています。
これが、透視防止マークです」
磯嶋は、布地から注意書きが示された部分を牧石の目の前につきだした。
「いきなり何を見せつけるのですか!
磯嶋さん」
牧石は驚愕と抗議の声を上げる。
「何って、ブラだけど?」
磯嶋は、牧石の抗議に素直に答えた。
「そんなものを、見せびらかすな」
「問題ないわよ、未使用だから。
それとも、未使用の方が興奮するの?」
「そういう問題ではありません」
「とりあえず、私のブラに興奮した牧石君は置いといて」
「未使用なのでしょう?」
「たとえ未使用でも、私が購入したものに変わりありません。
説明を続けると、サイキックシティ内で製造販売されている下着のほぼ100%に、透視防止機能が付いています。
さらにサイキックシティ指定の学生服及び体操服も全て対応済みです。
透視で、すけすけを期待した男性諸君、残念でした〜」
「僕には関係ない
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