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とある誤解の超能力者(マインドシーカー)
第5話 予感
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よそしい呼び方は勘弁してくれ。
君は私の保護者なのだから。
たとえば、そうだな……」
磯嶋は、データを凝視したまま考えている。
「……お姉さんとか?」

「磯嶋さん。
気になったことがあるのですが?」
牧石は、呼び名を元に戻した。
「どうした?
トレーニング中に、違和感でもあったのか?」
「違和感というよりも、予感と言ったほうがふさわしいと思うのですが、今なら普通のやり方でも、少しは当たると思います」
「少しは当たる?」
「ええ、カンのようなものですが……」
「気になるな。
よし、やってみよう。
いつものように透視、念力、予知の5セットづつよ」
「はい」
牧石は磯嶋の指導の元で練習を再開した。

「なるほどな……」
磯嶋は先ほどの牧石の結果を眺めながら、考えごとをしている。
「おもしろい結果だ。
正答率が1割にも満たないが、確かに以前のような全問不正解という状態よりは良くなっている」
「思ったとおりです」
牧石は、磯嶋にカードを手渡した。
「サイポイントが上昇した?」
牧石のカードには「LV:01 PSI:000001」と表記されていた。

「個人差にもよるけど、訓練を積めば成長する。
先ほどの訓練では成長しなかったけど、今の訓練では成長した。
これは、どいうことかしら?」
「もう一度、卒業試験の要領で力を使用すればわかると思います」

「サイポイントが下がった!」
「今し方使用した力は僕の能力だとすると、下がるのは能力を使用した副作用か、代償のようなものだと思います」
「代償・・・・・・。
そのようなものが必要な能力は聞いたことがないわ」
「普通に考えれば、サイレベルが低い僕が通常とは使い勝手が異なるとはいえ、ある意味強力な力を得ています。
身に余る力を行使した代償であれば、納得はできます」
「そうね。
これまでには無い能力だけど、存在しないとは断言できないわね。
そうなると、君の力はかなり問題があるわね」

「どういうことです?」
「一般的に、超能力を使用すればするほど、サイポイントが上昇し、サイレベルがあがっていく。
でも、君の能力はどの程度かは判らないけどサイポイントが下がる。
ということは、訓練によってサイレベルがあがらないことになるわ」
「……」
「逆に言えば、完成された能力とも言えるわね。
場合によっては、このまま生活するという方法もいいかも知れないわね。
依然、9割近い正答率を誇るのだから」

「いえ、この力は封印します」
「封印」
「僕は、この先を目指さなければなりません」
牧石は断言した。
普通にこの世界で生活することを決断したのであれば、磯嶋の提案を受け入れるのもいいだろう。

だが、牧石には元の世界に戻って一樹に文句を
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