第2話 就職活動
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、そうだな」
牧石は、瑞穂に誘われて屋上で一緒に昼食をとっていた。
瑞穂は、立ち入り禁止の屋上の鍵をなぜか持っていた。
理由を聞いたが、
「教えてもかまわないが、後戻りは出来ないよ。
それでも、いいのかい?」
「いや聞きたくない」
牧石は即答する。
かつて、全国的なアニメの裏設定の件を教えてもらったことがあるが、その内容はあまりにもひどすぎて、転生した今でも「聞かなければよかった」と、後悔している。
「だからといって、何をしても良いわけでもない」
瑞穂は話を続けた。
「ああ、そうだな。
何が言いたいのだ、瑞穂よ」
「お前の視線のことだ」
「視線?」
牧石は、視線を瑞穂に向ける。
それがどうしたという視線だ。
「お前が、何を思い何を成すのか。
それはお前が決めることだ。
だがな」
「だが?」
「女性の胸をジロジロ見るのは止めた方がいい」
「えっ、ええ!」
牧石は大きく慌てた。
「僕はそんなに見てないぞ!」
「それを決めるのはお前ではない、もちろん俺でもない。女性たちだ」
「……。そうだな」
牧石はうなずくしかなかった。
否定しようにも、一樹のことだ、ひょっとしたら証言をとっているのかもしれない。
「僕はどうしたらいい?」
牧石は素直に質問する。
「そうだな、まあ性的な欲求自体は仕方のないことだ。
あきらめろ」
「ええっ!」
対応策を尋ねたら、あきらめろと諭された。
「まあ、視線を別のものに向ければいい」
「別のところ?」
「相手の目を見ればいい」
相手の目を見ればいいという理由については、瑞穂から教わったが割愛させてもらう。
「そうか、ありがとう」
「まあ、思考を読む相手には役に立たないがね」
瑞穂は、牧石のお礼に対して冷静に答える。
「いや、そんな相手にどうすればいいかと?」
そんな相手にどうしろと、牧石は聞いてみた。
「本当に聞きたいのか?
今眺めている風景が、世界観が変わるぞ?
引き返せなくなるぞ。
覚悟はいいか?」
瑞穂の口調はあくまで冷静だった。
「遠慮します」
牧石は、即答すると立ち上がり、屋上を後にした。
「役にたったな、瑞穂。
感謝するよ」
牧石は、元の世界に戻ろうと思う。
「だが瑞穂、お前を一発殴ることは止めないぞ!」
牧石はしばらく歩いて気がついた。
「しまった、この世界には心を読む相手がいる。
そんな相手に対してどうすればいいのだ……」
牧石は、あのとき瑞穂の話を聞かなかった事を少しだけ後悔した。
「いや、それよりも勉強、勉強。
編入試験がんばるぞ!」
牧石は気を取り直して編入試験に向けてがんばることを決意した。
牧石が、磯嶋から「新しく購入した携帯
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