第8話 運命の出会い
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れば、煮魚定食を食べるためだ」
福西は微妙に、牧石の聞きたいことを外して答える。
牧石は福西の天然度のステータスを1段階引き上げた評価にする。
「そうじゃなくて」
「牧石君と一緒だとおもっていたのだが?」
「どういうことだ?」
牧石は真剣に聞き返す。
「午後からも用事があるのに、わざわざ外食をする必要性を感じなかったということだが。
牧石君は違うのかい?」
牧石は、福西の天然度数について最高値にまで評価を引き上げてから、質問の内容を変えてみた。
「午後からの用事とは何かな?」
「超能力の測定さ」
福西は、当たり前の質問をなぜするのかわからないと言った表情をする。
「学生が、この施設を超能力の測定以外の目的で使用できるとは聞いたことがない。
ひょっとして、牧石君はその例外なのかな?」
「いや、そんなことはない。
この施設以外でも測定ができると思ったので……」
牧石は、慎重に言葉を選びながら質問する。
牧石は、自分がいる場所を「「とある」世界の舞台である、学園都市内の研究施設」と考えていた。
ただし、自分がいる時代が原作開始時期と異なっているのではないかと、危惧を抱いていた。
さらに、アニメ化されていない部分がどうなっているのか知らない以上、自分の知識を過信してはいけないとも、牧石は思っていた。
「そうだね。
たしかに測定だけなら学校でもできる。
ただし、この研究所での測定は他にはない特徴がある」
「そうだな」
「そうね」
福西の言葉に、目黒と迫川がうなずいた。
「この研究所は、……」
「自宅に近い」
「食堂のお姉さんがカワイイ」
「食事が安いのよ」
三人の想いは一緒ではなかった。
「……ぷっ!」
牧石は吹き出した。
「貴重な栄養分を吐き出すとは……」
「食堂のお姉さんをバカにしているのか!」
「吹き出すことないでしょう!」
こんなやりとりが、しばらく続いた。
「ごちそうさま」
牧石は、食べ終わると三人に声をかける。
「たのしかったよ」
「そうだな。
よかったら、今度あったときは能力を見せてほしい」
福西の言葉に、牧石は悲しい表情を見せる。
「どうした、秘密にしているのなら、無理に見せなくてもいいぞ」
「いや、まだ自分の能力がわからないのだよ」
「……。
そうか、悪かったな」
福西は素直に謝る。
「いいよ。
いつか、がんばって、能力を発揮するから」
牧石は、明るい表情で応えた。
「牧石、がんばれよ」
再び眼鏡をかけた目黒が、牧石の背中をたたく。
「がんばってね」
迫川が、自分の胸の前で両手をあわせて、祈るような表情をする。
「無理はするなよ。
苦手なメニューがでたら、残すんだ。
吐き出すの
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