第5話 超能力の理論について
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メ版と原作との相違なのか、牧石は理解出来なかった。
そのため牧石は、後で磯嶋さんに確認しようという結論を出した。
「一般の人たちに、それがどのような意識レベルであるのか理解するのは困難」
この内容についても、牧石は違和感を覚えた。
牧石が知る限り、一般の人が、訓練を受けずに超能力を発動することは困難を通り越して、ほぼ奇跡と呼べる確率だったからだ。
「カリキュラムを受けることで、意識をコントロールする事が出来る」
これも牧石にとって、不明な内容であった。
アニメで見た内容を思い出すと、「自分だけの現実」と呼ばれる力を手に入れることで、ミクロ的な世界を自分にとって都合が良いように改変し、超能力を発動させるという話だった。
そうであれば、この本に記載された内容と前世との知識との違いが何を意味するのか。
牧石は、しばらく考えているがやがて自分なりの結論を出す。
「ひょっとしたら、原作よりも後の世界なのか?」
牧石は、アニメの説明で能力開発の技術は確立していたが、意識のコントロールという表現ではなかった。
超能力の発動は、意識のコントロールというよりも、脳の計算能力によるものだったはず。
であるならば、原作よりも研究が進み新たな説が生み出された可能性も否定できない。
「原作の登場人物と会えない可能性があるな」
牧石は、ため息をついた。
「まあ、下手に事件に巻き込まれても、今の力では死ぬ可能性が高いだろうし。
死ぬことに比べたら、妥協するしかないか」
牧石は、また死ぬことはできない。
神様から転生してもらったとはいえ、この世界で死んだ場合に、再度転生させてもらえるという甘い考えは思っていなかった。
「まあ、疑問点を抜き出して、聞いてみるか」
結局、牧石は明日以降の訓練を受ければ、これらの疑問が解決するだろうと思って、眠りについた。
もし、牧石が原作を読んでいたならば、原作とも異なる内容があり、この世界が「とある」世界ではないことに気がついたかもしれない。
しかし、牧石は一度信じたことをなかなか疑わないため、違和感を「原作とアニメとの違い」と早とちりした。
翌朝、牧石はコンピュータールームを訪れた。
牧石が想像していたコンピュータールームとは、複数台のパソコンが整然と並べられた教室のようなものと想像していた。
しかし、牧石の想像は大きく裏切られることになる。
施設の中心に存在するブルーを基調とするその部屋は、中心に天井から床まで届く、大きく透明な円柱が据え付けられていた。
周囲は、窓が存在し青い空が見える。
牧石は、アニメで見た学園都市の理事長のことを思い出したが、違うだろうと頭を振った。
理事長は、円柱の中に逆さまの状態で存
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