8話
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で挨拶された。
「いえ、今日からこちらで働くことになったロイド・バニングスです。よろしくお願いします」
受付の女性は一緒に働く仲間が増えることに最初は喜んでいたのだが、すぐに困惑し出した。今日来る新人はいないはずだと。
「また連絡ミスかな。あの、配属される部署とかわかります?」
「ええ。特務支援課っていう部署らしいんですけど」
「あなたも特務支援課ですか?」
受付の女性は酷く驚いていた。
「あなたもってことは」
「はい。後ろの女性もそうみたいなんです」
ロイドがそう言われて振り向くと本を読もうとしていたさっきの女性市民、パールグレイの長髪の女性が本を読もうとしている時に相手にも話が聞こえたのか目が合ってしまった。
「あなたも特務支援課に配属を?」
「うん。そうなんだけど、この様子じゃ情報が来てないみたいだね」
目の前の女性が内心、凄い美人だと思ったロイドだったが、おそらく同僚になるであろうから照れて隠しに努めて冷静に対処しようとした。
「ロイド・バニングスです」
「エリィ・マクダエルよ」
名乗りあうとお互い手持ち無沙汰で待合室の長椅子に腰掛けた。
マクダエルって確か市長の名前だったような。エリィにもなんとなく優雅というかお嬢様な印象も受けるし。もうちょっと聞き込んでみよう。
「出身は?俺はクロスベルなんだけど、最近まで外国で暮らしてたんだ」
「私も最近まで外国で暮らしてたのよ。ビックリしなかった?駅を降りると風景が変わっていて」
「久しぶりに帰ってきたら記憶にない場所が多くてちょっと戸惑ったけどね」
「やっぱりそうよね」
ぎこちなくも会話を続けて親戚ぐらいかなと思っていると廊下からタバコを咥えた中年刑事が現れた。
「おーおー来てるじゃねえか。フラン、レベッカ、こいつらは俺が引き取るぞ」
中年刑事の言葉に受付の女性二人が抗議した。
「支援課はセルゲイ警部が設立された課でしたね。ですが情報を受付にまで下ろしてくれないと困ります」
「半年後には無くなってるかも知れんからな。人事部も本気じゃないのさ。それともう一人赤毛の若いのが来るから会議室に通せ」
セルゲイ警部はロイドらの方を向くと二人は立ち上がり自己紹介を始めた。
「特務支援課課長セルゲイ・ロウだ」
ロイドたちも自己紹介と着任の挨拶を始めようとしたがセルゲイ警部は静止した。
「ほかの奴に会わせるからあとでいいから付いて来い」
そうして行ってしまったのでロイドとエリィは不安そうにお互いの顔を見合わせた。
「あの、ゴタゴタしてるようですけど頑張ってくださいね」
ピンク髪の女性警官から応援されて、ロイドとエリィはとんでもないところに
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