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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第107話:当直生活
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俺が話し終えると、はやては大きく息を吐いてしばらく天井を見つめた後、
俺の方に目を向ける。

「なるほどな。まあ、ゲオルグくんの気持ちも判らんではないわ。
 そやけど、私としてはゲオルグくんには現場におってほしいねん。
 ゲオルグくんほど頼りになる陸戦指揮官はあんまりおらんし、
 気心も知れとるからね」

俺の方を窺うように見ながら言うはやてに向かって、俺は首を横に振る。

「悪いけど、ちょっと先のことはともかく、4月からは一旦現場を
 離れさせてくれ。この1年、俺もなのはも文字通り命を張って
 戦ってきたんだ。しばらく休ませてくれ」

「そっか・・・。ま、しゃあないわな。クロノくんには私から話しとくわ」

「悪いな。恩に着るよ」

「ええって。私とゲオルグくんの仲やんか」

はやてはにっこり笑って、ひらひらと手を振った。

「ところで、年末年始はなのはちゃんの実家に行ってたんやろ?
 どうやった?」

「なのはの家族は俺もヴィヴィオも快く受け入れてくれたよ。
 あと、ヴィヴィオは士郎さんの作るケーキに首ったけだったな」

「あー、翠屋のスイーツは絶品やからね。私も大好きやもん。
 なんかそんな話をしてたら、翠屋のケーキが食べたくなってきたわ」

「はやては帰らないのか?」

そう尋ねるとはやてはわずかに眉間にしわを寄せる。

「うーん。ま、帰るんやけどな・・・。帰ったところで、待っとる家族が
 居るわけやないしなぁ」

「それでも、友達とかはいるだろ?」

「そら居るよ。そやけど一番仲がええんは、なのはちゃんと
 フェイトちゃんやしねぇ」

「あの2人は仕事上の付き合いの方が多いだろ。
 はやても時には仕事から完全に離れて休養することが大事だと思うぞ」

「そらどうも。まあ、3日間は向こうにおるつもりやから、
 久々にゆっくり羽を伸ばさせてもらうわ」

はやてはそう言ってソファの背に体重を預け、グッと伸びをした。
その拍子に眠気が誘発されたのか大きなあくびをする。

「あ!ほおいへば!」

急に手を打つと、はやては真剣な表情で俺の方に顔を寄せる。

「どうも、4月からの管理局の新しい体制について、
 大枠が固まってきたらしいわ」

「そうなのか?」

管理局に所属している以上、俺も新体制については興味がある。
なので、少し身を乗り出してはやての方に近づく。

「なんや、食いつきええなあ」

「そうか?まあ、自分の所属する組織だしな。それで?」

「うん。私も詳しいことは聞いてへんねんけど、中央の権限を強化して、
 地上本部と本局を一括管理下に置く体制になるみたいやわ」

「中央集権化か・・・。でも、これまでだ
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