番外2話『ローグタウンA』
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ってもいなかったからだ。
覇気の存在を知らないルフィたちではどうしようもない相手だろう。
「ホワイトブロー!」
スモーカーの煙の拳がサンジをレンガ作りの壁へと叩きつける。
「サンジ! んにゃろ。ゴムゴムの銃!」
体を拘束されて体は動かせないものの四肢の自由は効く。ルフィの腕が伸びてゴムの反発力を活用さて、銃のような威力へと昇華された拳がスモーカーの体へと叩きつけられた。が、これも当然のように煙の体となったスモーカーに無効化される。
それどころか気づけば体全体が煙となっていたスモーカーがルフィの背後へと回りこんでいた。
「お前が3千万ベリーだと?」
スモーカーがルフィの頭をつかんだ。そのまま地面へとルフィを抑え込もうとして「どっこいしょお!」
まるでおっさんそのもの声が響き、スモーカーを側面から蹴り飛ばした。
「!?」
サンジとはまた反対側の壁へと叩きつけられたスモーカーから視線は外さないままで、ハントはルフィとサンジに言う。
「ほら、逃げるぞ!」
「あ、ああ!」
「お前いまどうやってそいつを」
「説明は後でやってやるから行くぞ!」
たかだか数秒の会話。だがその数秒で「ホワイトブロー!」スモーカーの煙の拳がハントへと殺到していた。
これまで幾度となくこのローグタウンに駐在した海賊たちを捕獲してきた彼の必殺といっても遜色のない技だ。たが、なすすべもなく海賊たちを無力化してきたはずのスモーカーの拳は――
「ふっ!」
――ハントには通じない。
黒色に変色したハントの拳がホワイトブローとぶつかってそれをいとも簡単にはじき返した。
「空手家に拳で勝負とは……さすがに無茶なんじゃないか? スモーカー大佐さん?」
あくまでも余裕な態度を見せるハントの顔にスモーカーも気づいた。
「てめぇ、さっきの!」
「こりゃどうも」
ぬけぬけと挨拶を返すハントの言葉がまるでスモーカーには挑発とも見て取れる。自分の邪魔をしたこの男の行為が一瞬だけわからなかったスモーカーだったが元来頭の回転が速い彼はすぐに答えへとたどり着く。
「てめぇも海賊だったのか!」
「ああ」
――っていうかずっとルフィたちと一緒にいたじゃん。
呆れたように呟かれた言葉。どれだけスモーカーの興味がルフィに向いており、他の人間たちに興味がなかったかが見て取れる。
「てめぇも逃がすわけにはいかねぇ」
実にドスの効いた声だ。
スモーカーの体がまた煙になり、ハントも身構えたとき、ふと彼らの体が浮いた。
「突風だぁ!」
誰の声だろうか。
とにもかくにもその言葉通り、すさまじいまでの強風が吹いた。
ルフィにサンジ。当然ハ
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