番外2話『ローグタウンA』
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だがその女性――たしぎはそんな彼らの応援に近い声を受けても微動だにせずゾロを睨みつける。
「あなたがロロノアで! 海賊だったとは! 私をからかってたんですね! 許せない!」
まるで女遊びをしたともとれるたしぎの言葉にサンジとハントが反応。
「お前あのこになにをしたぁ!」
「子供生まれても責任とってやれよ!」
「てめぇこそ海兵だったのか……っつうかなに想像してんだてめぇ!」
サンジの曖昧な妄想はスルー出来てもハントの具体的すぎる妄想はさすがに無視できずにゾロがハントへと怒鳴りつけた。女性からすれば実に心外ともとれるハントの台詞だ。人によっては顔を赤くしたり、ハントへと蔑みの目を向けたりしてもおかしくない。が、海兵たるたしぎの集中力はハントという男、その他一切を無視して、まっすぐにロロノアへと向かっていた。
「名刀『和道一文字』回収します」
「……やってみな」
そして二人の剣士がぶつかり合う。
「先行ってろ」
「おう」
一瞬止まりそうになったハントだがゾロの言葉にうなづいたルフィを見て、またその足を動かす。
「あの野郎女性に手を出すとは!」
憤慨するサンジの服を引っつかみ、ルフィと共にその場を離脱する。
それからまたどれだけ走っただろうか。おそらくは数分程度。
そこでまた一人の男がバイクのような乗り物と共にルフィたちの行く先へと現れた。
「何だ、誰かいる」
「またか」
「……んん?」
どこかで見たシルエット。それに気づいたハントが首をひねり、すぐさま思い出した。というか忘れられるはずもない。いかつい顔、特徴的ともいえる二本の葉巻。そして背中にある大きな十手のような武器。
――スモーカーか!
ハントが思い出した瞬間、スモーカーが言葉をつむぐ。
「来たな、麦わらのルフィ」
「お前、誰だ」
「俺の名はスモーカー。海軍本部の大佐だ」
どうやら賞金首でもなく、名前も特にないサンジやハントには興味がないらしく、視線はルフィへと向かうのみ。一度言葉を区切った彼は両手を広げて、腕を煙そのものへと変えてルフィを包み込んだ。
「うわ! なんだなんだなんだ!?」
あまりに信じられない光景に、さすがのルフィも面食らってそれに捕縛される。煙がまるでロープのようにルフィの体に巻きついて離れない。
「てめぇ……このばけものがぁ!」
すかさずサンジがルフィを助けようとスモーカーの顔面へと蹴りを叩き込むのだが、スモーカーの顔がまた煙そのものと化してサンジの蹴りを無効化した。
――ロギア系!?
ハントが驚きに目を見張る。まさかまだグランドラインに入ってもいないというのに悪魔の実でも珍しいロギア系と出会うことになるとは思
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