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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
番外編:バトル・ロワイアル
番外編 第四話 Aブロック予選
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会議に入った。
「今のは……ちょっと、ありなんですかね?」
 ユイがおそろおそる尋ねたが、それに対して明確な答えを持つものはいない。
「ナシよ、ナシ! あんな反則技、ずるいったらないわ!!」
 プリプリと怒るリズベットをたしなめるように、シリカが言った。
「そうは言っても、結晶を使用した場合『使用対象を敗戦扱いとする』って書いてありますよ。規則に従えば、アイリアさんが敗戦扱いですよね」
 リズベットが反論しようとした時、ヒースクリフたちの会議が終わったようだ。彼はすぐに観客たちに向かって結果を伝える。
「諸君、待たせてすまない。幹部で話し合った結果、コーバッツ君の今回の戦闘は規則を利用した素晴らしい作戦として評価することにした。今回は規則に従い、アイリア君の敗戦とする。ただしこの方法は思いついた者が素晴らしいのであって、今後乱用されるようなことがあっては本バトル・ロワイアルの運営に関わる。よってここで規則を変更させていただく。一番目の規則、『解毒結晶二つ以上の使用、又は回復結晶及び転移結晶のいずれかの使用が認められた場合、使用対象を敗戦扱いとする』について、『使用対象を敗戦扱いとする』という部分を『結晶アイテムの使用者を敗戦扱いとする』と改めることとする。今後、回復結晶及び転移結晶の使用は一切認めない。以上、訂正を確認していただきたい。では、バトル・ロワイアルを引き続き楽しんでくれたまえ。次のBブロックの戦闘は十分後に開始する」
 ヒースクリフの宣言に一部の観衆は不満のようで、怒りをあらわにして帰っていく人もいた。しかしそれも数人にとどまり、大多数の人はむしろコーバッツの作戦を評価したようだ。確かに規則をよく読めばこのような作戦も可能である。この日を堺に、コーバッツはたくさんの武器種を扱える戦士という以外に、頭が回るプレイヤーとしても知られるようになったのだった。
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