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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
番外編:バトル・ロワイアル
番外編 第四話 Aブロック予選
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って?」
「違うというのならそれを証明して見せることだな」
 コーバッツとジンガの視線がぶつかり、火花を散らした。アイリアは呆れかえってそんな二人を見つめる。
「ほら二人とも、そんなところで喧嘩しないで。どうせならもっと仲良くしようよ」
「うるさい!」
「外野は口を出さないで貰おうか!」
 はぁ……とアイリアはため息を漏らした。
「文句だけ口を合わせて言われても、ねえ。もう始まるよ。ほら、あと五秒だよ」
 三人の頭上のカウントダウンが、わずかにずれて時を刻む。やがて全ての数値が0を指し、三つの【Battle Start!】の表示が踊った。


「それでは、戦闘……開始!」
 ヒースクリフの掛け声と同時に、まずジンガが動いた。直剣の突進技でコーバッツに向かいながら、左手の短剣をアイリアに投げつける。単純なシングルシュートだが、それは凄まじい勢いでアイリアに向かって飛んでいった。敏捷性特化なだけのことはあり、ほとんど見えない速さだ。
 しかし、投剣の対処ならアイリアは恐らく誰にも負けない。槍の柄の部分(つまり棍)を振り回し、短剣を吹き飛ばした。同時にコーバッツに向かって走りだす。
 コーバッツの方はというと、突き出された直剣を盾で殴りつけた。軌道を逸らされた直剣は床に突き刺さり、慌てて引き抜こうとしたジンガは盾で横殴りに殴り飛ばされる。直剣を握りしめたまま、彼は何メートルも吹き飛ばされた。コーバッツはジンガの方をろくに確認せずにアイリアに向かって走りだした。

 アイリアとコーバッツの距離は一瞬にして詰まった。アイリアは非常に奇妙な構えでコーバッツに対峙している。槍を腰だめに、片手だけで支えているのだ。本来そんな構えはソードスキルの初動モーションにはないはずなのだが、システムはその構えを確かに認識し、その証拠にアイリアの槍の先端のみが強烈な光を放った。短剣連続技、『ファッドエッジ』。片手槍で繰り出された世にも奇妙な短剣技は、しかし、コーバッツの盾がぎりぎりで弾き飛ばした。即座にカウンターでシルドバッシュが繰り出されるも、アイリアは棍の突進技で相殺する。アイリアはそのまま武器を振り回すと叩きつけるような攻撃を繰り出すが、それはコーバッツの長剣がパリイし、今度はその長剣が袈裟斬りを放つ。アイリアは棍を振り回し、その攻撃を巻き込むように弾いた。

 アイリアはジンガの足音を《聞き耳》スキルで察知していた。地面に思いっきり棍のスキルを叩きつけると、その反動と自らのジャンプ力で彼女はゆうに五メートル以上も空を舞った。コーバッツは急に視界から消えたアイリアを思わず目で追ってしまったが、それが致命的な隙となる。いつの間にかハイディングで近くに近づいていたジンガが、コーバッツの目の前に直剣を突き出したのだ。得意の突進攻撃は敏捷性の補正を受け、
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