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Sword Art Online-The:World
#04 決行
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うん、そうだね。僕は遠慮しとくよ」
これだ。ちょっと間を空けるなら何か考えているような感じもするが、一切淀みなく答えられると、どことなく腹が立ってくる。ベンケイは『大丈夫かコイツ』で留まれるが、ハセヲはそうにも行かなかった。
苛々が頂点に達したハセヲは、ベッドに横たわるカイトの肩を掴んで立たせる。それでもなお呆けた状態で反応の無いカイトに、不意に口角を吊り上げた不気味な笑みを浮かべて、ハセヲは、
「フライング……二丁目固めェェエエエッッッ!!!!!!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁあああああ」
雄叫びのような、カイトの叫声が響く。要約すると、『飛び腕ひしぎ十字固め』のことである。
なお、現実的にコレをやると骨折程度ではすまないので注意されたい。しかし安全圏である宿の中ではちょっとしたじゃれ合い程度に扱われるので、ハセヲは遠慮なく技を極められる、と言うわけである。
「う、美しい…なんて綺麗な技の極め具合、まさに芸術ッ!」
「ギブギブギブ死ぬ死ぬ死ぬ無理無理無理ぃぃいああああああああああああッッッ!!!!!!??????」
「先輩おはよう御座いマース、当店自慢のモーニング二丁目固めはいかがでしょうかァ!?」
「あの……そろそろマジで逝くかも…………」
「1、2、3! ハセヲ、WIN!」
腕を取り上げ、高らかにハセヲの勝利を宣言する。
その傍らで、カイトは全身をヒクヒクとさせながら悶絶していた。そんなカイトをつんつんと突きながら、ベンケイは彼の悩みの種を当てて見せた。というか、どう考えても一つしかない。
「お前もしかして、攻略に参加したいの?」
「うん」
ズドンッ!!! と、カイトの小さな尻にハセヲの蹴りがしっかりと極まる。
「だからノータイムで答えんじゃねーよ。テメェの悩みの薄さが知れ渡るだろーが」
「いや薄くは無いと思うけど…………けど、またどうしてだよ? この間話したら『別に参加しなくてもいいんじゃない?』的な感じだったじゃんよ。どういう心変わり?」
それから彼は、今朝に会った青年の事を話した。
自分は彼に突き動かされただけなのかもしれない。元々攻略の意思はあったが、そこへと踏み出す“きっかけ”が、たまたま彼だったと言うだけだ。
ハセヲもそうだ。今でこそ否参加を謳ってはいるが、いずれはカイトと同様に痺れを切らして前へと出て行くに違いない。ベンケイも、そんな二人に喜んでついて行くだろう。仲が良いとか、正義感とかじゃない。“そうせずにはいられない”“そうしなければ居ても立ってもいられない”、彼らははそういう人種なのだ。
「俺は二人についてくとして、お前らはどうすんだよ。カイトはやる気満々、ハセヲは?」
二人はハセヲ
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