負の言霊
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俺達は多分親友だったのだと思う
奴等はたった五人の小さなギルドだった
こじんまりとしたホームや装飾の少ない質素な防具の、あまり目立つギルドではなかったが、人数の少なさ故のレベル上げのしやすさとチームワークで、攻略組でも上から十番程度に入ってもおかしくない程だった
ソウヤに一度聞いてみたことがある
「俺が入った意味なんてあったのかよ」
すると奴は珍しく真剣な顔を作り、こう言った
「この頃、ちょっとたるんできてる気がするんだ。何つーか、いつもホームに帰ってこれることが当たり前になってる。そりゃ無事に越したことはねぇが、最前線ってのはそんなに甘ぇもんじゃねえだろ。けどおまえは何かにとりつかれたように死にものぐるいで戦ってた。んで思ったんだ。俺たちに足りねぇのはそこなんじゃねぇかってな」
ま、ほっといたら死んじまいそうだったしな。言って、元のおどけた顔に戻る
確かにあの時は9個目の全滅直後で相当荒れてたからな
そして、奴の言葉は現実になった
俺と奴を残して全滅
高難度のトラップのせいだった
4人の気の良い仲間が、信じられない、といった顔をして消えていった
奴の言うとおり、帰れることが当たり前ではないと悟った
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