暁 〜小説投稿サイト〜
ファイアーエムブレム〜ユグドラル動乱時代に転生〜
第三十話
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
をぶらぶらと振って歯を食いしばっている姿に俺は幾分溜飲が下がった。
文句も付けず睨み返すくらいだから男らしいと言ったところか。

歓迎会はバーハラ王宮で執り行われるとのことで俺は初めてそこへ足を踏み入れた。
参加者は、候補生はもちろん、その関係者であろう有力者がまさに雲霞の如くの有様だった。
何もかもが贅を尽くされたそこに俺は場違いじゃないのかという自問をするくらいであったが目立たないよう大人しくするより他無かった。
入校式のように司会が進行通りに行い、主催のクルト王子が祝辞を述べ候補生の側も総代が答辞を述べ、滞り無く進むかに見えたのだが…

「…では、グランベル国内以外からも学びに来られた候補生の代表として、レンスターのミュアハ君からも一言いただきたいと思います」

なにーーーー!?こんなむちゃ振りあるかいなコラー!、クルト、てめぇコラなめんな!
…という俺の心の声などいざ知らず、満場の拍手が…いかなきゃならんわな…俺はいいとしてもレンスターが軽んじられる訳にはいかないし…
心は重く、体はキビキビとスピーチを行う為の檀上へと向かった。
正面のクルトの野郎と主催側の人々にそれぞれ礼をし、登り段のほうを向かって一礼、段を登ってからグランベルの国旗に一礼してから聴衆に向き直り一礼をした。
もう、こうなればヤケです。

「レンスターのミュアハと申します。この度は、畏くも尊きクルト王太子殿下の思し召しを似って我々候補生の決意のほどを表明できる機会を賜りまして、感謝の念に堪えません。
(中略)…我々候補生は精励、努力し、平和を愛するグランベル王国の公正と信義をこのユグドラル大陸に暮らす諸国民に体現するものとなれるよう微力を尽くす次第であります。
(中略)…そうしてこの世界より専制と隷従、圧迫と偏狭を永遠に除去し、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を実現する担い手となれるよう我々が不断の努力をし続けることをここに誓います」

…日本国憲法からいろいろパクったぞコノヤロー!

拍手はされたので、とりあえず危機を潜り抜けた感
段を降りて演檀と国旗に一礼、戻る途中で立ち止まり、また主催者側に一礼をした時にクルトの野郎のツラを拝んだところ、目が笑ってないですー!
元の場所に戻り、司会があとは英気を養うようになど言った後は立食ビュッフェな形式になった。



「先程は見事なスピーチでしたね、わたくし感心しましたのよ」
そう話しかけてきたのは白を基調にしたシンプルなドレスに身を包み、ウェーブのかかった見事な金髪の美女だった。

「滅相も無い、ただ、あなた様のような絶世の美姫に親しくお声をかけていただける切っ掛けとなったのならば、無い智恵を絞った甲斐もあったというものです」

「まぁ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ