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SAO編−白百合の刃−
SAO35-攻略組の集まり
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を見上げると長身の男性プレイヤー……もとい、オカマと目が合った。
 マリリー。同じくセンスがない『ソロ十六士』の一人、耐久度が高い両手斧使い。タフさは間違いなく上位に入る実力者。

「……お久しぶりね、マリリー」
「あら、ドウセツちゃんもお久しぶり。歓迎するわ」
「本当は来るはずじゃなかったけど……」
「別にいいわよ。今こうして来ていれば事情なんてどうでもいいわ」

 マリリーは私がここに来ることなど一つの疑問を持ってはいなかった。例えもっていたとしてもそのことを訊ねては来ない。私の性格を知っていれば、珍しいと思われがちなのに彼はそういうことを覗くようなことはしない。踏み込んでほしくない領域に入ってこないから、この世界では唯一気軽でいられる相手……それが友達と言える関係なのかはわからない。実際、マリリーには私の過去と弱さを見せていない。いや……もしかすると、それすら言わないのかもしれない。

「お、マリリー姉さんとドウセツって友達なのか?」

 マリリー……姉さん?
 タカサの問いを訊いた私は視線をマリリーに向ける。

「なによー、その意味分からないような顔しないでもらえるー? あたしが〜、姉さんと呼ばれちゃー、いけないのかしら?」
「いけないんじゃないの。貴方は男でしょ」
「失礼しちゃうわ。立派なレディなのよ」
「あっそ」

 反応がなんかぶりっ娘していてうざかった。そこで私は彼にこれ以上疑問に持つことはやめた。もう好きに呼ばれればいいわ。私は呼ばないから。

「それでドウセツと姉さんは友達なのか?」
「知らないわ」

 私はいつものように応える。タカサは私なんかに訊かずマリリーに訊けばいいと思うわ。

「……そうか」

 タカサはマリリーには私との関係を訊かなかった。そこは普通に追及してくると思っていたから意外だった。

「んじゃ、俺の愛しの……そう! い・と・し・の! 俺の最高の嫁を紹介するぜ!」

 それはもう、子供が友達に大人気ゲームを買ったことを自慢するように、タカサは私の目の前に茶髪の大人しそうな女性プレイヤーの有無を言わずして紹介し始めた。
 ……そうね。

「言わなくていい」
「い」
「黙れ」
「はい……」

 遠慮する必要はない。タカサにはしばらく黙ってもらう。めんどくさいことになりそうに無駄に苛立つから。

「どどどどっどどどうううしぇちゅちゃん!」
「イチちゃん、別に怒っているわけじゃないわ」
「なわけないだろ。あの清ましブス野郎は怒っている」

 イチが噛みまくっているのは私のせいみたいけど、別にいいわ。マリリーとかエックスが慰めてくれるだろうし。

「それで貴女はどういう人なの?」

 変な人に関わりたくないからまともそうな、タカ
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