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SAO編−白百合の刃−
SAO35-攻略組の集まり
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までもない。中の様子は思った以上に広くて穏やかな印象。所々、大きさの違うセピアとベージュなどの地味目な色のソファーが置かれている。その横に一つだけ小さな茶色のテーブルが置いてあった。色合いはともかく、家具や椅子などの位置が統一されていないと思うが、何故か理不尽にも居心地の良い空間と感じてしまう。色合いがカバーしているおかげかもしれない。
 そんな空間、『怒涛の快進撃』のギルドハウスに三人がいた。一人はいわゆる茶髪のイケメンと言うもので、その人は隣にいる同じ色の長髪の大人しそうな女の子とお互いに肩をくっつけている。もう一人は唯一交流のある、背が高くて黒い長めの髪、綺麗な顔立ちをした男性……もといオカマだった。

「たく、なんだ……エックスかよ。帰れ!」

 茶髪の男がエックスに反応する。

「家はここだっつうの! このイチャイチャ野郎!」
「ハッ! それは褒め言葉だな。ザマァ!」
「威張っていんじゃねぇぞ、このやろうぉっ!」
「なんだ? やるのか?」
「やってやろうじゃねぇか!」
「ドウセツさんが来ているんだからやめて!」

 もはや迷惑な恒例行事なのか、茶髪の男とエックスがケンカしようとしたのを止めようと間に入ってきた。こうなることわかっているなら放って置けばいいのに。私だったらそうしているわ。

「ど、ドウセっお!?」

 茶髪の男はこっちを見たら一瞬で二度目しながら大のポーズを取り始める。なに、その反応? 結構ダサい驚き方したわね。

「な、なんでここにあんたが……」
「なに? 私みたいな人は来てはいけないかしら?」

 いつものように私は接してみると、彼は唇をニヤッと吊り上げた。

「いや、とんでもねぇ。俺はタカサ、ようこそ俺の空間へ」
「知っているし、ここを貴方の空間と言う発想を口にしないでもらえる。鳥肌が立つわ。」
「それは残念だったな。でもいいぜ、俺は幸せだからな」
「うざい」

 この人には遠慮する必要は皆無ね。
 茶髪のイケメンの方はタカサ。攻撃と耐久を特化した両手根使いメイス使い。いつのまにか勝手に名付けられた『ソロ十六士』の一人。ボス戦や迷宮の攻略中にたまに会う程度の関係。知り合いではあるが慣れ合いはしない。言わば他人の延長戦だと思っている。
 それと……センリさんから勝手に教えてくれた情報だと、彼には婚約者がいて、暇さえあれば自慢や惚気話をしつこくしてくるから他のプレイヤー達にうざかれている。その婚約者はタカサの隣にいる茶髪のロングの大人しい女性プレイヤーの隣にいる人がそうなんでしょうね。私にはどうでもいいわ。

「ドウセツさん、どうぞくつろいでください」
「わかった」

 イチがお好きな席に座っていいとのことで、適当に私は手前にあるソファーに腰を下ろした。ふと顔
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