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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第67話 そして、勇者との冒険の日々へ・・・
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とだった。

モンスターなどの「など」の部分には、大魔王が倒されたときに崩壊した、ゾーマ城も含まれる。
祝賀会を開いていたラダドームにいた住民達が、夜中に対岸に見えるゾーマ城が復活したのを発見したことで、酔いがすっかりさめて、再び絶望に包まれた。
だが、翌朝になれば再び消えたので、住民達も胸をなでおろす。

住民達は、昼間は安全なので、町の外を出ることが多くなった。
やがて、あちこちに新しい町が出来るだろう。
逆に、俺達のような経験値を稼ぐことを目的としている冒険者たちは、朝から宿屋で寝て夜に、冒険するという生活を送っているのだ。


「アーベルさん」
「どうした」
俺は、隣のベッドで寝ている勇者から声をかけられた。

ドムドーラの宿屋では、2人部屋が2部屋しか空いてなかった。
大魔王が倒されて、アレフガルド内の移動が増えたことから、宿屋の利用者が増大したためだ。
となると、俺が誰と同室になるかが問題になった。
俺を抜いた、3人が出した結論は、「じゃんけんで決める」だった。
俺の意見?
そんなもの、反映される余地はない。
ただ、問題があった。
俺と相部屋する相手が、毎日変わることを知った他の冒険者の男達が、俺を見る視線が殺気に変わっていることだ。
問題を解決したいが、俺の意見など反映される余地はない。

「今日は、一緒に寝ないのですか」
「今日はではない。今日もだ」
「いいじゃないですか、一度ぐらい」
「いや、女の子と一緒に寝るのはどうかと」
「大丈夫です」
勇者は胸を張って答える。
「母には、ゆうかんなおとこのこのように育てられましたから」
「それ、意味が違うと思うが」
俺は慌てて、反論する。

「これから、夜の戦いに備えて早く休め」
「夜の戦いなんて、なんかいやらしいですね」
「誤解するな。というか、何でそんなことを知っている」
「母には、ゆうかんなおとこのこのように育てられましたから」
本当なら、一度勇者の母親に直接確認する必要が、って何を聞くのだ俺は。

疲れたので、さっさと寝ることにした。
無論ひとりで。

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