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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第8章 そして、伝説へ・・・
第61話 そして、現地へ・・・
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どうして、こうなってしまったのだろう。

アリアハンの城壁前で、俺とテルルはセレンとタンタルの帰還を待っていた。
大魔王ゾーマから逃げ帰った俺達は、全員がそろってから今後どうするか、話をしなければならない。

だが、その前に何が問題だったのか検証する必要がある。
先に問題点を洗い出し、つぶしていかないと、同じ過ちを繰り返すことになる。

勇者がさらわれたあと、追跡をあきらめたのは、正しいと考えている。
勇者を連れ去った3姉妹は、レベル99の盗賊と武闘家ふたりであり、全ての呪文を身につけているという。


当時の俺達の戦力では、1人だけなら倒せるが、相手は決して隙をみせないだろう。
大魔王ゾーマを一度は倒した今の状況でも、勝てるとは考えられない。
さらに、「きえさりそう」で姿を隠すため、追跡自体も難しい。

それに、相手は、勇者を人質にする可能性もあった。
人質を無視する方針もあったが、直接勇者と相対すると決意が鈍る可能性があって、結局追跡はあきらめた。


そうなると、今度は、勇者を無視して大魔王ゾーマを倒す方針に切り替えた。
俺の目的は「魔王バラモスが倒される前に、大魔王ゾーマを倒す」である。
勇者を連れ去った3姉妹が、俺達の代わりに、先に大魔王を倒すとは思わない。

3姉妹の行動原理は理解できないが、タンタルの証言からオーブの回収が目的とあった。
上の世界での動きが活発であるため、先に魔王バラモスを倒す可能性が高かった。

竜の女王の城に赴き、光の玉を入手した。
俺達の戦力で、大魔王ゾーマを倒すには必須のアイテムであり、無事に入手できたのは問題なかった。

そして、大魔王ゾーマを襲撃する作戦について考察した。
経験を積み、ステータスを上昇させるアイテムを食べたこと。
ゾーマの城に侵入するために竜に変身する呪文「ドラゴラム」を改良したこと。
魔法の玉を、ゾーマの城にぶつけて、破壊することで、ゾーマをおびき寄せたこと。
ゾーマとの長期戦に耐えるために全体回復魔法「ベホマラー」と同じ効果を得るアイテム「賢者の石のようなもの」を開発したこと。
これら全ては、大魔王ゾーマを一度は倒したことから、間違ってはいなかった。

ただし、1点見落としがあったのだ。
「精霊ルビスを助けなかった」
大魔王ゾーマは闇の力を用いて再生した。

ゾーマの再生は原作にない行動なので、精霊ルビスを助けていたら、復活することはなかったはずだ。


そのことを、ふまえて、これからの行動を組み立てる必要がある。


上空から、こちらに向かう人影を発見した。
「セレンか」
俺は隣に座るテルルに視線を送ると、立ち上がって到着地点に向かい始めた。



セレンは、俺とテルルの姿を確認すると、抱き
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