第58話 そして、襲撃へ・・・
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
高レベルの魔法使いが覚える呪文「ドラゴラム」
この呪文はドラゴンに変身し、口から放出する炎でモンスターを焼き払う事ができる。
この炎の威力は絶大であり、ほとんどの攻撃を無力化するモンスター「はぐれメタル」ですら、一瞬で消し去る事が出来る。
ゲームで遊んでいたときは、莫大な経験値を持つはぐれメタル狩りの時には非常に役に立った。
だが、今回俺が使用した「ドラゴラム」は、竜に変身して、人や物を空輸する事を目的に編み出した呪文である。
俺はドラゴラムで変身すると、深紅のドラゴンに姿を変える。
テルル達は、変身した俺を確認すると、素早く背中に乗り込んでゆく。
3人がキチンと乗れるよう、大きさにもこだわっている。
確認すると、素早く上空へと羽ばたいた。
一応朝なのだが、アレフガルドは闇に覆われたままだ。
大魔王を倒し、この世界の光を取り戻す。
「まもなく、到着か」
俺は、ゾーマの居城の目前に迫っていた。
途中、ゾーマの城から、キメラの集団がこちらに向かって出撃してきたが、タンタルが魔法の玉を投げ落として、セレンがまどうしの杖で爆発させると、キメラを一蹴していた。
俺の体はドラゴンだが、現在、口から炎をはき出すことができない。
輸送しながら、炎をはき出すことができるドラゴンに変身する呪文もあるのだが、MPの消費効率が悪いため、今回は使用を見送っている。
俺達のパーティでは、俺以外、空中戦の戦闘技能は持っていない。
というよりも、この世界の人間で空中での戦闘技能を持っているのは俺ぐらいだろう。
だが、今回は竜に変身しているため、今の状態では空中から襲いかかるモンスターに対応できない。
代わりとして、今回は魔法の玉も大量に調達しているので、この力で戦力を補うことに決めていた。
というか、対ゾーマ戦では魔法の玉を使用するつもりが無いので、この襲撃で使い切ってもかまわない。
「さあ、襲撃の始まりだ」
俺にとっての終わりのはじまり。
大魔王ゾーマ討伐作戦が、次の段階に移行した。
憎悪と畏怖の象徴であるゾーマ城。
アレフガルドの王都ラダドームの目と鼻の先にあるにもかかわらず、海に囲まれていることと、凶悪なモンスターに守られており、これまで誰も寄せ付けることはなかった。
この世界の住民の絶望を食い尽くしている存在であるこの城は、今誰も想像していなかった状況にあった。
巨大な城は、あちこちで火災に包まれ、塔は崩れ去り、あるいは、折れ曲がっていた。
中央にある玉座も上空から直接視認することができ、玉座も燃え上がっていた。
「バリアは魔法の玉の攻撃を阻害するようね」
テルルが感想を述べた。
「そうか、今後の研究に取り入れる必要があるな」
俺は、人間の姿に戻り、燃え広
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ