第56話 そして、報告へ・・・
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特技さ」
「ああ」
「あれですか」
商人の特技である「おおごえ」を使うと、キセノン商会に所属するあらかじめ指名した商人を呼び寄せる技である。
「そう、キセノン商会を通じて報告してもらう」
「わかったわ」
セレンとテルルは納得した。
「今日の状況を教えて欲しい」
「かしこまりました」
キセノン商会からの使いが、毎日状況を報告する。
ここは、イシスの南にあるテドンの村である。
イシスの南と言っても、直接歩いていけるわけではない。
イシスの南にある山脈の南にバラモス城が存在し、さらに山を越えたところにこの村が存在するのだ。
通常であれば、ポルトガから船で南下するか、アリアハンやランシールから西に進むことになる。
ここの周辺のモンスターで俺達は経験値を稼いでいた。
その理由は、MPを消費することなく、経験値を稼ぐことができることと、モンスターが力の種を落とすことが理由である。
最も、アイテムを落としたりテルルが盗んだりできる可能性は非常に少なく。
今日も2つしか入手出来なかった。
レベルの方は順調に上昇しているので、問題はなかったが。
テドンの村は、既に魔王の襲撃を受けたとおもわれる爪痕があちこちに残っている。
モンスターの襲撃を防ぐ結界は残っているので、魔王クラスのモンスターが一時的に結界を破って村を崩壊させたのだと推測している。
しかし、この村の住民たちは、モンスターの襲撃をものともせず(?)、夜だけならば村人としての生活を営んでいる。
話は知っていた俺も、最初の頃は村人を相手にしてこわごわしていた。
俺も死んだらこうなるのだろうか。
いや、逆に闇の力で生かされているのだろうか。
もし、大魔王ゾーマを倒したら彼らも失われてしまうのか。
いろいろ考えているうちに眠くなり、他の3人の騒ぎで目をさましたのだが、数日するとみんな慣れてしまった。
慣れは恐ろしい。
ちなみに、この村の牢屋で囚われている囚人もオーブを持っているが、既に3姉妹(および勇者)に手渡された後だった。
「ハリスからの報告はどうですか?」
「問題はないと報告を受けています」
俺は、かつて鳥の飼育舎の管理人であるハリスにも協力をしてもらっている。
ポルトガの西にある大陸の開拓村の監視業務だ。
ハリスも商人としてのレベルが高いことから、特技の「おおごえ」でキセノン商会の商人を呼び寄せることができる。
毎日昼に商人を呼び寄せて、経過を報告し、その内容を俺の報告を任せられている商人に報告して、夜に俺達に報告する。
「そうか、開拓村の状況はどうですか」
「順調です。問題ありません」
「そうか。・・・なんだと」
「ええ、順調に町に発展しています」
俺は驚愕した。
どうして、村が発展し
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