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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第55話 そして、竜の女王の城へ・・・
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き合ってもらってすいません」
「真面目ね、アーベルは」
母ソフィアは、俺の頭をなでまわす。
「もう、そんな子どもじゃありません」
ソフィアは不機嫌な顔をする。
「アーベルはいくつになっても、私の息子です」
ソフィアは、俺の頭をくしゃくしゃにした。



「確かに、ここから北の方向に何かあるわね」
テルルは、船上から盗賊の特技である「鷹の目」を使って、目的の位置を確認した。
近くに何かがあれば、位置を知らせる特技であり、俺の推理が正しいことの裏付けにもなった。
俺は、満足してうなずく。

「ほんと、アーベルの推理力は異常だわ」
テルルはため息をつき、セレンやタンタルもうなずいてテルルの意見に賛同している。
「・・・。
誉め言葉と、受け取っていいのかな?」
「もう遅いかもしれないけど、他の人にはひけらかさないほうがいいでしょうね」
俺の言葉にテルルはあきらめ口調でぼやいた。
「・・・」
俺は、そんなつもりはないと答えようとしたが、ロマリアでの一件を考えれば素直にうなずくしかなかった。

「では、みなさん。ここでお別れです」
「気をつけてね」
「そちらこそ、気をつけて下さい」
俺は船を降りると、全員に手を振った。
ポルトガから出港して、数日。
世界をほぼ一周するような海路を経てようやく上陸地点に到着した。
俺を下ろした船は、一足先にアリアハンへ戻ることになる。

「さて、女王様に会いにいきますか」
俺は、目の前にそびえる山を見ながらつぶやいた。

俺は、聖水を体に振りかけてから、トベルーラで山越えを行う。
周辺に飛行モンスターはいないとの情報だったが、念のため用心は欠かせない。
トベルーラを使用中は、別の呪文を使用できないことから、モンスターに襲撃されたら全速力で逃げるしかない。

いざとなれば、キメラの翼で帰還すればいいのだが、もう一度目的地を目指すためには、再びアリアハンから出発する必要がある。
俺の帰りを待たずに船を帰した理由は、俺が帰る時はルーラ(もしくはキメラの翼)を使用するので、俺の方が先に帰還できるからだ。

一時間近く飛び続け、ようやく山の盆地に到着する。
一息つきながら、目の前にある城を眺めていた。
「これが、竜の女王の城か」



非常に大きな城であった。
竜の女王がどれだけの大きさかわからないが、彼女が生活するためには通路や部屋は大きくする必要がある。
どうやってこの城を造ったのか少し興味を持ったが、目的を果たすべく、城の中に入る。

門をくぐり抜けると声をかけられた。
「ここは天界に一番近い竜の女王様のお城です」
「・・・。ああ」
俺は、しばらく呆然としたが、何とか返事をする。
相手は、気にすることなく、入り口に佇む。
すっかり
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