第53話 そして、別行動へ・・・
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あった。
3姉妹が何を考えているかわからないが、勇者を連れているのなら、勇者を利用して国王に何らかの行動をさせる可能性がある。
各国の国王に、それを警告することと、3姉妹に隙ができれば勇者を奪還するためだ。
3姉妹が国王に会うという行動する可能性は高くないが、用心はすべきだろう。
部屋を出ると、母親がいた。
「アーベル。ど、どうしてここにいるの?」
俺が旅立った日のことを思い出したのだろう。
あのときはかなり気まずい思いをした。
そんな話は脇において、母親にも説明が必要なことを思い出す。
「かあさん。まずいことになりました」
俺はかいつまんで説明をして、アリアハン国王への親書を手渡した。
「ロマリアとポルトガは俺が行きます」
「大丈夫なの?」
「相手が1人なら、なんとかなります。2人以上なら、これで逃げますよ」
俺はキメラの翼を見せつける。
「無理はしないでね」
「大丈夫。あの日から、無理はしたことないから」
俺はお茶目に笑うと、セレンとテルルに逢いにいった。
翌日再会するという予定を、急遽夕方に変更して、俺は再びテルルとセレンを、俺の部屋に集めた。
さすがに、部屋は片づけた。
「勇者はどうするの?」
「俺達だけでは無理です」
どんなに相手が強くても、相手が1人なら勝機がある。
俺が覚えた変身呪文「モシャス」があれば、同等の戦いが出来るからだ。
いざとなれば、魔法の玉も投入できる。
だが、相手は3人だ。
そして、勇者を人質に取っている。
普通なら、人質など蘇生呪文でなんとかできるが、先日の事件のように復活が出来ないくらい死体を破壊する可能性がある。
現状ではあきらめるしかない。
「じゃあ、どうするの」
「さきに大魔王を倒す」
「なんだって!」
「どうして?」
俺は理由を述べる。
「大魔王のほうが弱いからだ」
「そんな」
「ばかな」
テルル達は驚く。
「通常であれば、大魔王を倒すのは至難だ」
全員が頷く。
「だが、倒すためのアイテムを入手すれば問題ない」
「そのアイテムは・・・」
「ここでは、話せない」
俺は、テルルの話をさえぎった。
「どうしてですか」
セレンは質問する。
俺の部屋の防諜設備は、王の会議室並に完璧である。
さらに、ルーラで逃走できないように、バハラタの東にある洞窟に行ってリレミトが使用できない原理を元に、解析した成果も導入している。
「タンタルの例もある」
俺は、ベッドで休んでいるタンタルに視線を移しながら、理由を説明する。
「そうね」
テルルは頷く。
例の3姉妹に誘拐されて、話を聞かれる可能性があるからだ。
念のため、俺とテルルとセレンは「おもいだす」の呪文を唱えて、3姉妹から消された記憶が無いこ
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