第53話 そして、別行動へ・・・
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りません」
タンタルは首を横に振る。
俺の考えでは、セレンが着替えている間に、俺と偽タンタルが外に出ることで、俺を連れ去ることを考えていたのかもしれない。
「どんなことを、聞かれました?」
「アーベルさん。あなたのことです」
「そうか」
彼女たちは俺の行動に興味を持ったようだ。
ひょっとしたら、タンタルを仲間にした時点から、彼女たちに見張られていたかもしれない。
「俺のどんなことを話したのか、詳しく教えてくれ」
「はい」
タンタルは、詳しく話を続けた。
タンタルが話したことは、俺と一緒に冒険をした以外のことは、知らなかった。
はっきり言えば、タンタルが話した情報は、これから一緒に勇者と冒険することを含めて、アリアハンやロマリアの冒険者のほうが詳しいぐらいだ。
「それと、アーベルさんが、オーブを所持しているかも質問されました」
一つだけ、はっきりしたことがある。
3姉妹は不死鳥ラーミアの復活を考えているのだ。
「ありがとう、タンタルさん」
「すいません。俺をパーティに加えたばっかりに」
「気にしないで下さい。それよりもこれからも一緒に冒険をお願いしたいのですが」
俺はタンタルにふうじんの盾を手渡しながらお願いをした。
ふうじんの盾は、武闘家が装備できる最強の防御力を誇る盾で、ロマリア王国の家宝だった。
俺が、ロマリア王を退任した時に餞別でもらったのだが、魔法使いの俺は装備できないし、セレンやテルルはみかがみの盾の方が防御力が高い。
そのため、タンタルにふうじんの盾を譲ることにしたのだが、俺と離れてから、王家の家宝を持ち歩くと疑われてしまうといって、結局昨日返されてしまった。
ちなみに、このふうじんの盾はすべてを吹き飛ばす風神の力が宿っていると言われているが、俺が道具として使っても効果がなかった。
他のドラゴンクエストシリーズなら、効果があっただけに残念だ。
ただ、商人時代のテルルに見てもらった時には、不思議な力を感じると言われた。
SFC版の発言と異なった気がするがどうだろうか。
「いいのですか?」
盾を受け取りながらタンタルは質問する。
「セレンとテルルに話をしないといけませんが、了解はもらえると思います」
「ありがとうございます」
タンタルは嬉しそうにうなずく。
「それでは、少し休んでください」
「いえ、一緒に・・・」
「無理はしないでください。あなたは重要な戦力なのですから」
俺は起きあがろうとするタンタルを押しとどめた。
「ありがとうございます」
俺は、タンタルが休んだことを確認すると、手紙を4通用意した。
アリアハン、ロマリア、ポルトガ、イシスの各国の王に対して、勇者が訪ねてきたら歓待して引き留めること、その間に俺を呼び寄せることの2点の要請で
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