暁 〜小説投稿サイト〜
ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第52話 そして、勇者の旅立ちへ・・・
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
な妄想をしたわけではないのだが。
一応弁明しておくか。
「勇者と一緒の冒険が楽しみなだけだ」
「・・・」
「・・・」
なぜか、さきほどよりも視線が厳しくなっていた。

「・・・。とりあえず、ダーマまでは歩くということで、いいですね」
俺は、なんとか返事を返す。
「はい」
「わかったわ」


俺達の昼食は終わろうとしていた。
いまだに、勇者は酒場に姿を見せなかった。
「遅いですね」
「王宮で何かあれば、父さんから連絡があるはずだし」
俺は、違和感を覚えていたが、それがなにかわからなかった。
ひょっとしたら、勇者は迷子になったのかとも考えた。
ルイーダの酒場は、成人になるまで入ることが出来ない。
とはいえ、冒険者であればルイーダの酒場の場所は誰でも知っている。
人に尋ねれば問題ないはずだ。
いや、勇者はしゃべれなかったな。
俺は、セレンとテルルに探しに行こうかと提案しようとしたとき、


「アーベルさん!」
「タンタルさん」
タンタルは、酒場内をかけだして大声で俺に話しかける。
「どうしたのですか」
俺達は、慌てるタンタルの様子を疑問に思いながらも、タンタルに話しかけた。

「まつ、まつなんとかさんが・・・」
「まつまつなんとかさん?」
長い名前だ。
聞いたことがない。
「と、とにかく、勇者がさらわれたのだ!」
「なに!」
「なんですって!」
俺達は、思わず立ち上がった。
「アーベル」
セレンが俺の服をひっぱる。
「・・・、わかった」
俺達が騒いだため、みんなから注目されている。
ただでさえ、勇者の随行と知られているので、余計に目立つのだ。

俺は、合図をして自宅に呼び寄せることにした。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ