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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第52話 そして、勇者の旅立ちへ・・・
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勇者を邪魔する奴は絶対に許さない」
という演説内容が気に入らなかったらしい。
なぜだろうか?


「とりあえず、昼食でもとりながら、計画を確認するか」
「そうですね」
「わかったわ」
俺は、適当に頼んだが、鳥の手羽先を食べようとして、先日行った、鳥の飼育場のことを思いだし、手羽先を戻した。
テルルも、同じ事を考えたのか、食べようとはしない。
「テルル、これおいしいよ」
「今は、いいわ」
「じゃあ、いただきます」
セレンは、テルルの分まで食べ始めた。

「テルル。セレンはあの鳥をかわいいと言ってなかったか?」
「そうよね」
「どうしたの、二人して。内緒話?」
「なんでも、ないよ、セレン」
「そ、そうよ。おいしそうに食べているわ、と感心していたのよ、ね」
「あ、ああ」
「じゃあ、アーベルも一緒に食べようよ」
「・・・。わかった」
俺は、顔色を変えないよう注意を払って、手羽先を食べ始めた。
「アーベル。キメラの翼の話を知っていたのでしょう?」
テルルは、俺に小声で質問する。
「鳥の特徴までは、知らなかったよ」
俺は、適当に食べながら返事をする。


「とりあえず、確認をしよう」
俺は、午前中の話をまとめて、確認した。
俺達や勇者の武器や防具は、最強クラスなので、戦闘だけはできる。
ただし、勇者のHPが低いので、いきなり強力な呪文を使う相手と戦うことはできない。
また、パーティの中に遊び人の経験者がいないため、敵を呼び出す呪文「くちぶえ」が使用出来ないので、訓練はできない。
このため、俺達の最初の旅をなぞる形で、ダーマまで旅をすることを確認した。

その後は勇者の強さをみながら、オーブを集めることを提案するつもりだ。
オーブに関する噂は、テルルも知っているが、あまり信じていないようだ。
ならば、無理に今の時点で説明するつもりもない。
オーブを集めて、不死鳥ラーミアをよみがえらせた後に、竜の女王の城まで出向いて光の玉を入手する。
この光の玉がないと、大魔王ゾーマを倒すのは困難を極めるからだ。

光の玉を入手後は、下の世界アレフガルドで原作通りに冒険を進めて、大魔王ゾーマを倒すのだ。
幸い、勇者を納得させるための材料がある。
勇者の父親であるオルテガの存在だ。
オルテガは、勇者がゾーマの城に侵入した時点で、モンスターに殺されてしまう。
だが、魔王バラモスを倒す前ならば、オルテガが殺される前に勇者とあえるかもしれない。
そう話をすれば、勇者はバラモスより先にゾーマ討伐を優先するだろう。
ひょっとすれば、夢の勇者親子パーティが出来るかもしれない。

「なに、にやにや笑っているのよ」
テルルが厳しい視線を俺に向ける。
セレンも同じように厳しい視線を向ける。
俺は、別に変
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