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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第51話 そして、種集めへ・・・
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い」
「はいはい」
俺達は、すばやさの種を集めるため、ムオルの村の周辺に出現する、鳥形のモンスターデッドペッカーを倒していた。

いつものように、直接攻撃でモンスターを倒すのだが、今回は回復方法がいつもとは違っていた。
「これまでは、やくそうで、ちまちまと回復をしていたのだけどね」
「説明は良いから、早く回復させなさい」
「はいはい」

俺は、下の世界にあるマイラの村で購入した杖を振り回していた。
けんじゃの杖、とよばれるこの杖は、回復呪文ベホイミの力が備わっていて戦闘中ならば何回でも使えるという優れものだ。
「新感覚癒し系魔法使い、アーベル?いや、ちがうな」
「だから、早く回復しなさい!」

けんじゃの杖自体は、結構高い攻撃力を誇るが、元の力が低い俺が使うので、たいしたダメージを与えることができない。
そのため、俺は回復に専念していた。
「私の役割が、・・・」
セレンはゾンビキラーで敵を倒しながら、つぶやいていた。
「大丈夫です、セレンさん」
タンタルは、叫びながらモンスターに襲いかかる。
「あなたがいるかぎり、私は何度でもよみがえる!」
タンタルは会心の一撃で、モンスターを粉砕する。
「タンタルさん。すてきです」
「何かが違うような」
俺はため息をついて、回復に専念していた。
「みつけたよ〜」
テルルはモンスターからすばやさの種を奪い取っていた。


俺達は、宿屋内の一室に集まっていた。
俺達の目の前に、いろいろな種が置いてある。
「この種をどうするの?」
テルルが俺に質問する。
「最初に、謝らないといけないな」
俺は、タンタルに頭を下げる。

「これらの種は、勇者との冒険が始まってから使用するつもりだ」
「かまいませんよ、アーベルさん」
タンタルは慌てて、頭をさげる。
「こちらこそ、いろいろと、お世話になりました」

「代わりというわけではないのだが、貸していた装備は差し上げます」
「すいません。気を遣ってもらって」
「あとは、これまでの給料だ」
俺は、パーティの持ち金の25パーセントを手渡す。
「いいのですか、こんなにもらって」
タンタルは驚いていた。

手渡した袋には数万ゴールド入っているからだ。
「構わない。今日まで一緒に働いてくれたのだから」
セレンもテルルも頷いている。
「ありがとう、タンタル」
「ありがとうございます。タンタルさん」
「う、うう・・・」
タンタルはすすり泣いていた。
「このご恩、一生忘れません」

「まあ、冒険していれば、いつか再会する機会もありますよ」
「そ、そうですね」
タンタルは涙を拭きながら、話し出す。
「そのときは、俺がごちそうしますから」
「はい」
「楽しみにしているわ」
セレンとテルルは
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