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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第50話 そして、転職へ・・・
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衆人環境下で、勝手に人の装備品を交換するとは恐ろしい。
あぶない水着を装備していた女の子が、転職していたらどうなるのだろうか。
周囲を見渡すと、ちらほら残念そうな顔をみせる男達がいた。
この、むっつりスケベどもが。

「たぶん、この司教さんも同じだと思います」
俺の後ろにいたセレンが小声で俺に同意した。
性格のことを、気にするセレンが自分で言うなんて、よほどの人物だろう。

「軽い気持ちで、転職はできないな」
俺はテルルを目の前にしながら、おもわずつぶやいた。
「ああ」
タンタルも同意している。
思わず、地の口調に戻ったようだ。
「そうですね・・・」
セレンはなんとも言えない表情をしていた。
「転職した、私の立場は・・・」
戻ってきたテルルは、転職した喜びもどこかに行ったようで、うなだれていた。
俺達は再び合流し、訓練場所へ向けて旅立った。



「なかなか上手くいかないものね」
テルルが不満そうな表情でつぶやく。
「経験がものをいうらしいぞ」
俺がもっともらしく説明する。
「そうなのですか」
タンタルが質問すると、
「推測でしかないがね」
俺は断りを入れる。
俺達は、ピラミッド内部で戦闘訓練をしていた。
目的は、パーティの連携と、とうぞくに転職したテルルのスキル発動を確認するためだ。
ここに出没する、わらいぶくろからスタミナの種を奪うことが出来たら、最高なのだが。

「入手できました!」
「ほう」
テルルの報告に俺は喜んでいた。
何が入手できたのか、確認すると。
「すごろくけんだな」
「すごい!すごろくけんですね」
「・・・。そうですね」
「・・・」
目的のアイテムを購入出来た今となっては、あまり意味がないアイテムだ。

「せっかくだから、記念に残したら?」
「そ、そうね」
テルルは頷くと、袋の中にしまった。


「さて、効果も確認できたことだし、次に行きますか」
「どこに、いくの?」
「ここだ」
俺は地図を広げて、目的地を指し示す。
「あそこか」
「綱渡りは、苦手です」
「俺だって、旅の扉は苦手だよ」
みんなが、いい顔をしなかったので、俺も思わず不満を口にしてしまう。
「でも、テルルのレベルを上げないと、いけないだろ」
「そうですね」
「まあ、俺達もレベルは上がるけどね」
「追いつけないじゃない」
テルルは抗議の声をあげる。
とはいっても、本気ではない。

俺は大げさに、テルルの前に膝をつき、右手を握った。
「大丈夫です、テルル。俺達は先に頂上で待っています」
「・・・」
「ですから、必ず追いつきますよ」
レベルは99が上限だ。
そこまで、あげるかどうかは考えていないが、間違いではないだろう。
「なに、かっこつけてい
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