暁 〜小説投稿サイト〜
ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第47話 そして、すごろく場へ・・・
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
のに、体に違和感がある。
痛みも残っていないはずなのに、微妙な感覚が残っている。
これが、死ぬということ、いや、生き返るということか。

「タンタルさん。この微妙な違和感が、死ぬということですか」
「・・・。俺も、そんな感じだった」
タンタルは同情するように話しかける。
「アーベルさん。しばらく、休んだ方がいいですよ」
「ありがとう、タンタルさん」
俺は、経験者の意見に従うことにする。
「とりあえず、温泉で休むか」
俺はゆっくり立ち上がると、すごろく場を後にした。


俺達は、マイラにあるすごろく場に来ていた。
俺が目指していたのは、すごろく場にある商店の商品を手に入れるためである。
ここで手に入る武器や防具は、最高級のものだ。
であれば、挑戦したほうがいい。

とはいえ、これまで4回失敗した。
2回は落とし穴に落ち、1回は商店を通り過ぎてしまった。
そして、今回はモンスターに襲われ死んでしまったのだ。

すごろく場での死亡は、全滅扱いにはならないため、持ち金は減ることはないのだが、それでも死ぬことは嫌だった。
「ふう、ごくらくごくらく。生き返るねぇ」
俺は、温泉でひとりつぶやいていた。



「それでは、第2回キメラの翼会議です」
今日は、セレンの番だ。
「やはり、キメラの翼はあのモンスターが材料だと思います」
「どうして、そう思うの?」
俺は尋ねた。
「この二つのキメラの翼を見てください」
セレンは両手にそれぞれ1枚づつキメラの翼を手にしていた。
「これらの羽に見分けがつきますか」

俺達は、セレンの両手を眺める。
「うーむ」
「わからんな」
「本当に違うの?」
俺達には左右の違いがわからない。
「左が、キメラと呼ばれるモンスターが落としたもので、右が道具屋で購入したものです」
セレンは解説する。

「なぜ、私たちが暮らしていた世界で売られているのかわかりませんが」
セレンは水を飲むと話をまとめた。
「あの、モンスターが原料だと思います」
「すごいです、セレンさん」
「じゃあ、明日は私ね」
タンタルはセレンの説明に感心し、タンタルは闘志を燃やしていた。


「さあ、今度こそ店に止まるぞ」
翌日も俺は、すごろく場に挑戦していた。
8回目の挑戦で久しぶりのチャンスがまわってきた。
今朝は2回連続で最初のT字路の落とし穴に落ち、前回は俺の苦手な旅の扉で飛ばされてしまった。
転移酔いからようやく立ち直った俺は、4マス先にある店を見つめていた。
「いけ」
俺は軽くサイコロを振った。
サイコロは4の目を出した。
「やった」
俺は後ろを振り向いて、セレン達に喜びを表す。
離れているので表情まではわからないが、セレンやテルルが手を振ったりしてい
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ