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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第46話 そして、ラダトームへ・・・
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られていないのであれば、キメラの翼がここまで安価に購入できるはずもない。

「では、どうやってキメラの翼が道具屋に入荷されるのか考えてみよう」
毎日1人ずつ、自説を披露し、最終的にキセノン商会のキセノンに答えを確認してもらう。
発表の順番はじゃんけんで決めることにした。

「公正なるじゃんけんの結果、1日目はタンタル、2日目はセレン、3日目はテルル、4日目は俺に決まりました」
ようやく、俺のじゃんけんの強さをここで示すことが出来た。

あれこれ話しているうちに、ラダトームの町が視界に入ってきた。
キメラ以上のモンスターには遭遇しなかったのは幸いだった。


「これこれ、これがいいのだよ」
俺は、自分の頭をこつこつ叩く。
身につけた兜により、衝撃は伝わらない。
「さすがミスリル製。なんともない」
俺は、魔法使い最強の兜ミスリルヘルムの性能に満足していた。
一人旅なら、はんにゃの面が最強なのだが、あれは例外だ。
僧侶や商人も装備可能なため、セレンとテルルにも購入を前提に試着させているのだが。

「・・・」
「・・・」
あまり、気に入らないようだ。
「どうした、ふたりとも。サイズが合わないのか?」
「やっぱり、これを売らないといけないの」
セレンとテルルは、それぞれ銀の髪飾りを俺に見せていた。
新しい装備品を買えば、これまでの装備品は売り払う。
ゲームでの原則であり、このパーティでの原則でもある。

「気に入っているのか」
「うん」
「はい」
「だったら、いいじゃないか」
みかわしの服の例外もある。
あれは、イシス周辺の砂漠地帯を歩いたりするときに重宝した。
銀の髪飾りも同様だ。
ミスリルヘルムは、冒険の時だけ身につければいい。
町の中ならば、銀の髪飾りのほうがいいだろう。

「俺も、ミスリルヘルムで顔を隠すより、髪飾りの方が似合っていると思うし」
「アーベル、ありがとう」
「お世辞を言っても何も出ないわよ」
セレンは素直に礼を言い、テルルもまんざらでもないような顔をしていた。

タンタルは、俺が出した宿題に頭を悩ましていた。
タンタルはそれほど乗り気では無かったが、俺が
「正解すれば、セレンから「さすが、タンタルさん。すてきです」と言われるかも」
と小声で吹き込んだおかげで、真剣に頭を働かせていた。
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