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ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第43話 そして、どっちへ・・・
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て、ごめんなさい」
「こちらこそ、ごめん。誤解を招くような事をして」
「うふふ」
「どうしたんだい、エリカ?」
「少し前に、同じような事を言われてね」
エリカさんは俺の方に視線を向ける。

「せっかくなので、俺もリックさんに質問したい」
「何だ?」
「下の世界への行き方は、洞窟の中にある井戸の中にあるのか」
「どうして知っている!」
男は思わず立ち上がった。
「ただの直感ですよ」
俺は、テーブルにおいてある水を飲むと話を続けた。
「安心してください。俺は、レナさんに興味があって質問したのではありません。
ちょっと、下の世界の大魔王に用事があるのです」
「大魔王?」
「どうして知っている!」
「それは、お教えできません。出来れば大魔王の話も秘密にしてもらえると助かります」
魔王がいるのに、さらに大魔王がいるという話がこの世界で広まれば、この世界がどうなるかわからない。


エリカさんは悲しそうな顔で質問する。
「私に声をかけたのは、それを調べるためだったのね」
「確かに最初はそうでした。すいません」
俺は素直に謝る。
幸い、ここにはナイフは置いてない。
「ですが、エリカさんは、魅力的でしたので、話をするだけでも十分楽しみました」
エリカさんは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
対照的に、リックは声を荒げる。
「貴様、エリカに!」
「安心してください。人の恋路を邪魔するほど、やぼなつもりはありません」
俺は立ち上がると別れの言葉を言った。
「幸せになってくださいね」
「ありがとう、アーベルさん」
エリカさんとリックは抱き合っていた。


「さて、何とか解決したな」
俺は、店を出るとつぶやいた。
エリカさんと親密になれるチャンスだったが、前の相手とよりが戻ったようだ。
俺は、さすがに修羅場に参加するほどの覚悟はないので、あきらめる。
とりあえず、宿に帰って3人に報告せねばなるまい。
とはいえ、今日の出来事全てを報告するわけにもいかない。
どのように報告をするか思案していると、背後から突然腕を組まれた。

テルルとセレンだった。
「アーベル。一緒に食事をしていたあの背の高い、女のひとは誰なの?」
「説明してもらいます」
「は、離してくれ」
「駄目です」
「無理です」
俺は宿屋に向かって引きずられる。

俺は、最近加わった仲間に助けを求めた。
「タンタルさん。助けてください」
「今日の行動は全て見られていましたよ。あきらめてください」
「・・・」
俺は黙って2人に従った。


俺達はダーマ神殿の2階にある、宿屋の前で話をしていた。
「・・・。以上が、俺達が体を張って得た情報です」
「ほとんど、アーベルの力でしょう。特にエリカさんとの話などは」
テル
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