第41話 そして、ポカパマズの考察へ・・・
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村人たちも、村の長老達が、男が持っていたモンスターの角が間違いなく厄災の元凶であるモンスターのものだったことを確認したことから、その男を「ポカパマズ」さんと呼んで大切にもてなした。
怪我が癒えた男は、村人たちから、大いなる厄災の話を聞いた。
男は村に張り巡らされた結界を調べると、一部の力が弱くなっており、20年に一度弱くなった部分から結界に侵入することで、モンスター達が襲撃をしていたことが明らかになった。
男はモンスターの牙を利用して、結界を修復し、モンスターからの厄災を防ぐことに成功した。
町の人たちは感激し、ずっとこの村で暮らすことをすすめたのだが、男は魔王を倒し息子と一緒に平和な世界をつくるのだと言って、旅を続けたのだった。
という話があったとしたら、信じるかい?」
「はい、信じます」
「信じるかい、というのは?」
「まさか、作り話なの」
セレン、タンタル、テルルがそれぞれ異なる感想を述べた。
「ああ、俺の思いつきだよ」
「すごいです」
「セレン。へんな事で感心したら駄目でしょう。すぐに調子にのるから」
「だまされるところだった」
「だますなんて、人聞きが悪いですよ。最初から、思いつきだと・・・」
俺は、話を続けることが出来なくなった。
近くにいた男が、急に俺の胸ぐらをつかんできたからだ。
「あんた、どうしてその話を知っている!」
「はい?」
「本当なの、アーベル」
俺は男を睨みながら話した。
「離してください」
「・・・」
「これは俺の思いつきです。手を離してもらえないのなら、真実だと思われますよ」
「・・・ああ、済まない」
ようやく男が俺から離れた。
「いえいえ、こちらこそ失礼しました。勝手に作った話を、大声で話したら気になりますよね」
「まあ、作り話だと思っているのなら、かまわないさ」
男は疲れた様子で、俺の元を離れていった。
男は、他の村人達のところへ行って、ひそひそ話をする。
途中で、こちらの方に視線を向けてくる。
「さあ、出かけるか」
「はい」
「・・・。そうだな」
「そ、そうね」
俺達はそそくさと村を出て行った。
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